全日本柔道連盟(全柔連)は5日、世界ランキング上位者で争う11~13日のマスターズ大会(ドーハ)への日本代表の派遣の可否について、協議中であることを明かした。4日に派遣選手を発表していたが、首都圏に緊急事態宣言が出される見通しとなったことを受け、強化委員会で議論。6日にも派遣の是非を最終判断することになった。
マスターズ大会は日本代表が出場すれば、昨年2月のGSデュッセルドルフ大会以来、約11か月ぶりの国際大会となる。東京五輪代表は男子100キロ超級の原沢久喜(百五銀行)、90キロ級の向翔一郎(ALSOK)、女子は78キロ級の浜田尚里(自衛隊)、57キロ級の芳田司(コマツ)、48キロ級の渡名喜風南(パーク24)が派遣メンバーに名を連ねている。
仮に派遣中止となれば、五輪に向けた強化プランも修正を迫られる。先行きが不透明な状況が続くが、全日本男子の井上康生監督はこの日、全柔連による強化選手向けのオンライン講習会後にリモートで取材に対応。今後の強化策について「このような状況下で、柔軟性を持って取り組んでいかなければいけない。1分前にはAプランになっていたものが、1分後にはBプランでいかなければいけないこともある。それも想定の中で収めていきながら、できることを積み上げていくしかない」と臨機応変に対応する考えを示した。