創価大の躍進は、1972年の陸上部創部以来、初の女性主務となった豊福妙香さん(4年)の存在なしに語ることはできない。
身長167センチのスタイルにかわいい笑顔が印象的な反面、性格は男子の中にいても「頼もしい」と笑う。50人以上の部員をテキパキとまとめ上げ、その姿は仲間にも「お母さんポジション」と突っ込まれている。部内恋愛は禁止で、ときめくことも「一切ない。申し訳ない(笑い)」。ひたむきに仕事に打ち込む“男前”な一面もまた、彼女の魅力だ。
高3の時、箱根で創価大が奮闘する姿を見て「ここでマネジャーがやりたい」と決意。榎木監督が「気配りができる。厳しいことも言える」と評価し昨年11月、初の女性主務に就任した。
復路スタート前、極度の緊張に襲われた6区・浜野に「君ならできる」と、気合を注入。浜野に火をつけ、区間7位と力走。チームを支える精神的支柱でもあった。
総合優勝は逃したが、新たな歴史を刻み「うれしいの方が大きい」と歓喜。自身もこれで引退。「(主務が)大好き。引退したくない」と惜しみながらも「私の活躍を見て、マネジャーしたいと思ってくれれば」と期待を込めた。(小林 玲花)