【箱根駅伝】創価大アンカー小野寺勇樹、力尽き区間最下位 榎木和貴監督2位に「我々はまだ勝つのは早かった」

10区残り2.1キロ付近、創価大・小野寺(左)をかわしてトップに立った駒大・石川
10区残り2.1キロ付近、創価大・小野寺(左)をかわしてトップに立った駒大・石川

◆報知新聞社後援 第97回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)復路(3日、芦ノ湖―読売新聞東京本社前、5区間=109.6キロ)

 最後の最後で力尽きた。顔をゆがめる創価大のアンカー小野寺勇樹(3年)の脇を駒大の石川が駆け抜けてゆく。4区5・6キロ地点でトップに立ち、往路優勝のゴールを経て、143・6キロも先頭を走り続けた創価大だが、目前で総合優勝を逃した。

 運営管理車で小野寺を見守った榎木和貴監督(46)は「10キロまでは先着できると思ったが、15キロ過ぎて小野寺の足取りが鈍り、駒大の大八木監督の地声が聞こえてきた。やはり、迫力があった。監督の執念が選手に伝わっていた。駒大は勝ち方を知っていました。我々はまだ勝つのは早かった」と悔しさをかみしめると同時に敬意を表した。大金星こそ逃したが、選手寮のテレビで見守っていたチームメートも2位でゴールした小野寺を拍手でたたえた。

 8区では「網膜色素変性症」で視力が弱いハンデを抱える永井大育が区間8位と粘った。4区でチームを首位に押し上げた嶋津雄大(ともに3年)と同じ境遇。切磋琢磨(せっさたくま)して、この日を迎えた。

 ともに創価大進学を決めた理由は、LED照明など設備の良さと互いの存在だった。「同じ競技で同じ目の病気。やっと共感できる人がいると思った。一緒に箱根駅伝を走ることが夢です」と永井は前回大会前に話していた。昨年、嶋津は10区で区間新記録をマークし、初のシード権獲得に貢献。一方の永井は16人の登録メンバー入りも、出番なしに終わっていた。

 朝はチーム本隊とは別に照明施設が整った練習場で、夜は体育館内を2人だけで走り込んだ。困難に屈することなく努力を重ね、ようやく、3年目にして初めて一本のタスキをつなぎ、夢を実現。しかも、初の総合優勝まであと一歩に迫った。

 榎木監督は歴史的大逆転を喫した小野寺をねぎらった。

 「この悔しさを一生、忘れるな。でも、卑屈になることはない。この悔しさをバネにして成長すればいい」

 出場4回目の創価大は97回の歴史を誇る箱根駅伝の総合優勝という重みに最後に耐えることができなかった。歴史に残る敗戦だが、歴史に残る健闘でもあった。(竹内 達朗)

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