【有森裕子の本音】残念過ぎる年末…流行語大賞にスポーツ関連入らず

有森裕子さん
有森裕子さん

 あけましておめでとうございます。昨年は新型コロナウイルスの影響で、スポーツ界も東京五輪・パラリンピックの開催延期を筆頭に、経験したことのない一年でした。今年は、どんな年になるのか? 私は「スポーツが社会に果たす役割の本質を問われる一年」になると考えています。

 常々、私は「スポーツは社会に対してどうコミットするべきか」を考えていますが、その中で昨年末に残念に感じる機会がありました。それは、ある所で「新語・流行語大賞にスポーツ関連の言葉が入らなかったことについて、どう思うか」と聞かれた時のことです。

 確かに、昨年は新型コロナでスポーツ大会が多数、中止されました。それに伴い、アスリートの発信の場が減ったのは否めません。ただ、大会がなければアスリートは何も発信できないのかといえば、そうではないでしょう。個人が持っている感性や意見は競技以外の場所でも出していくべきですし、出すことで、社会に好影響を与えていけると考えています。

 そのためには、周囲の“雑音”にとらわれることなく、一人一人が心と体を整えていくことが必要です。特に、現在のような先の見えない状況では、不安も多々あるかと思いますが、自分が整っていれば、判断を間違えることはないと思うし、たとえ道を外れそうになったとしても、修正してプラスに変えることができるのではないでしょうか。

 そして、「心身を整える」というのは、アスリートに限ったことではありません。「自分がどのように生きたいか」と考え、世間に飛び交う情報を、余裕を持って受け入れる。好き嫌いだけで判断をせず、理解をしようとする。それがコロナ禍の中、そしてアフターコロナの世界で生きていくすべだと思いますし、私自身もそう心がけていきたいと思います。(女子マラソン五輪メダリスト)

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