川崎が天皇杯を初制覇! 現役ラストマッチの中村憲剛、出番なしも有終の美「今、世界で一番幸せなサッカー選手じゃないかと思う」

スポーツ報知
後半10分、ゴールを決める川崎・三笘薫(右はG大阪・高尾瑠=カメラ・宮崎 亮太)

◇天皇杯決勝(1日・国立競技場)川崎1―0G大阪

 川崎(J1王者)は、G大阪(J1・2位)を1―0で下し、クラブ史上初めて天皇杯優勝を達成した。この試合を最後に現役引退するMF中村憲剛(40)はベンチ入りしたが、出番はなかった。

 漫画でも描けないようなストーリーを完結させた。現役ラストマッチで、新しくなった国立競技場で、中村は初の天皇杯優勝を手にした。「現役ラストで元日にプレーするのは名誉なことだと思いますし、今まで色々なことを言語化して説明してきましたけど難しい。18年間のプロサッカー生活のラストが元日に新国立だなんて誰も想像できない。本当に今季は信じられないことばかり起こってきた」。最後に国内タイトルで唯一取れていなかった天皇杯を制し、リーグとの2冠を達成した。

 今季の集大成の試合だった。試合開始からボールを握り、3バックで守備的に臨んできたG大阪を押し込んだ。前半2分のMF田中のシュートを皮切りに、同16分にはルーキーのFW三笘、同26分にはFW家長が絶好機を迎えたが決定力を欠き、0―0で折り返した。

 それでもじれることなく臨んだ後半10分。FWレアンドロダミアンのスルーパスに抜け出した三笘が、冷静に右足で流し込み、ついに均衡を破った。「天皇杯はサッカーに関係のない人も家族団らんで見るイメージ。僕の名前を知ってもらえるチャンスですし、活躍して優勝に貢献したい」と話していた通り、有言実行のゴールとなった。

 試合終盤はガンバの猛攻にあったが、主将のDF谷口を中心に体を張った守備で耐え、1―0のまま試合は終了。ベンチの中村もチームメートと喜びを分かち合った。

 「憲剛と一緒に複数タイトルを取る」がチームの合言葉だった。11月1日にチームの象徴だった中村が、今季限りでの現役引退を発表。主将のDF谷口は「憲剛さんのためにと言い過ぎると重いと思うので、一緒に優勝するというのを思いながらやっていきたい」とチームメートの思いを代弁した。そして史上最速優勝を果たしたリーグ戦に続きこの日、憲剛の薫陶を受けてきた頼もしい後輩たちは、天皇杯との2冠を達成した。

 入団から18年間、フロンターレに全てをささげてきた男は、この日で現役を引退する。だが背番号14が築いてきたクラブの歴史は、脈々と後輩たちに受け継がれている。試合後のインタビューでこうコメントした。「感無量です。おそらく今、世界で一番幸せなサッカー選手じゃないかと思います。出られなかったのは残念ですけど勝負なんで。みんなで勝てたことがフロンターレの新しい歴史につながる。今までやってきたことを後輩たちに託せるからこそ引退できる。これからは日本サッカーに貢献したい」。最高に格好良く、現役生活に別れを告げた。

サッカー

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請