大みそか決戦 井岡が有言実行のKO勝ち「実行できて良かった」 田中は潔く「完敗です」

田中恒成からTKO勝ちの井岡一翔
田中恒成からTKO勝ちの井岡一翔

◆プロボクシング▽WBO世界スーパーフライ級(52・1キロ以下)タイトルマッチ12回戦 〇王者・井岡一翔(8回TKO)同級1位・田中恒成●(31日、大田区総合体育館)

 世界4階級制覇王者でWBO世界スーパーフライ級王者・井岡一翔(31)=Ambition=が、前WBO世界フライ級王者で同級1位の田中恒成(25)=畑中=から8回1分35秒、TKOで下して、2度目の防衛に成功した。すべて左フックでダウンを3度奪って決着をつける圧勝だった。戦績は井岡が26勝(15KO)2敗、田中は15勝(9KO)1敗。

 田中を5、6回に倒し、勝利を決めた8回は顔面を貫くカウンターだった。田中はふらふらになり、最後はレフェリーが間に入り試合を終わらせた。

 世界最速16戦目での4階級制覇を狙った田中を退けたが、2回に田中の右ストレートで左目がはれ「視界がダブって見える状態になってしまった」という。「終わり際の時に思ったより、田中選手の右ストレートが延びてきたので、予想外というか。ちょっとしっかりもらってしまった。そのパンチで目が見えずらくなって。気持ちが折れたわけでもなく、この状況の中でも戦うしかないという気持ちでした」。

 「レベルの違い、実力の差を見せる」と予告した通り「有言実行できて良かった」とホッとした表情になった。

 田中が掲げた「世代交代」を阻止し、「ここで彼を日本人初の4階級制覇の王者として、制覇させてはいけないと思っていた。若い選手に負けずにトップに君臨し続ける思いもある。格が違うと思っていたことと言ったことは本音。言うだけなら簡単なので。言ったらそれを実行するのみ。実行できてよかったです」と井岡。

 試合後のリングでは田中が歩み寄り「完敗です」と話しかけてきたという。「歯が立たなかったというニュアンスのことを言ってくれた。でも、僕はあと何年かで終わりに近づいてきている。彼はまだまだ、これからの選手。彼も日本ボクシング界を引っ張って言ってくれる選手の一人なので、これからがんばってくれと伝えました」と熱く語った井岡。

 「拳で伝えられたものは?」と聞かれると「拳の重みじゃないですかね。背負っているものだったり、彼ももちろんあると思いますが、勢いだけじゃ勝てない経験だったり、思いだったり。ボクも年を重ねている分、拳の重みが違ったんじゃないかなと思います」。

 WBO王座で2度目の防衛に成功。21年に見据える計画として、21年3月に予定されるWBC王者エストラーダとWBA王者ゴンサレスの2団体統一戦勝者と、自身が保持するWBO王座の3団体統一戦を熱望した。

 「描いている像はないです。今日負けたら引退していたかもしれないし、井岡、終わったと思われる日が来るかもしれない。9度目の大みそかやらせてもらって、また勝ったことで、節目の10回目も頑張ってみようという気にもなりました。目の前の一戦一戦をやって、その次は統一戦やりたいと思います」

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