横浜高・村田新監督の激動の1年「選手を信じて横浜野球を取り戻す」

新たな年への意気込みを語る横浜・村田監督
新たな年への意気込みを語る横浜・村田監督

 高校野球の名門・横浜の再建を託されて2020年4月に就任した村田浩明監督(34)のセンバツを目指した戦いは、無残な形で終止符が打たれた。宿敵・東海大相模と激突した秋季神奈川大会準決勝は1―9。7回コールドで敗れ、甲子園出場は絶望的となった。

 19年9月、部員への暴言や暴力行為が認められたとして当時の監督、部長が解任された。春夏の甲子園で計5度の優勝を誇る強豪だけに、後任者の責務は重大だった。横浜で捕手を務め、03年センバツ準優勝。主将として04年選手権ベスト8に貢献した村田監督は、16年ぶりに「YOKOHAMA」のユニホームに袖を通した時「勝ちたい」という意欲が全身にみなぎってきたという。

 「高校時代、ここで人生を変えてもらいました。横浜高校は、覚悟を持った人間が集う場所。強くなければ絶対にダメなんです」。04年夏の甲子園準々決勝で敗れた際、当時の渡辺元智監督から「ここに戻って来い」と声をかけられた。日体大で教員免許を取得。神奈川の公立校を指導していた。

 屈辱的な大敗を喫したあと、村田監督は全部員を寮に集めた。はい上がるには、自ら変化する必要がある。そう考えたからだった。「自分にとって(監督就任は)会社を変わるようなものでした。選手に気を使ったり、本音で言えなかった部分があったり…。でも、それではいけないんです」。監督と選手、そして選手同士が、夜遅くまで思いをぶつけ合った。「それまでは選手も本気で自分に向かっていなかったし、私も本気で理解しようとしていない部分がありました」。母校の監督として、本当のスタートを切った瞬間だったのかもしれない。

 秋季大会は、プロ注目の最速148キロ左腕・金井慎之介投手(2年)のヒジの状態が思わしくない中での戦いだった。先発した東海大相模戦も、わずか6球で降板していた。「上体の力が強すぎてヒジを痛めたので、徹底的に下半身を鍛えています。松本(隆之介=3年、DeNAドラフト3位)より速い印象を与える投手。化け物にして戻す予定です」。センバツ出場を逃したとしても、注目され続けるチームであることは間違いない。

 心と体を鍛え、負けない野球を身に付ける―。2021年の目標に村田監督は掲げる。「選手を信じて横浜野球をもう一度取り戻せば自信を持って大丈夫だと思うし、絶対に(甲子園へ)戻れるはずです」。挫折を経て強く結ばれた監督と選手の絆をベースに、新生・横浜が動き始めた。(浜木 俊介)

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