【阪神】高橋遥人、虎のエースへ巨人・菅野から感じたエース論…特別な20年から希望の21年へ

左腕エースとしての成長が期待される高橋
左腕エースとしての成長が期待される高橋
8日、更改を終え笑顔を見せる
8日、更改を終え笑顔を見せる

 来季16年ぶりのリーグ優勝を狙う阪神で、左腕エースとしての成長が期待されるのが高橋遥人投手(25)だ。今季は登板12試合のうち6試合が巨人戦で3勝3敗、防御率2・03。菅野とは3度投げ合い、1勝2敗と食らいついた。剛腕サウスポーが菅野から感じたエース論を明かした。(取材・構成=中村 晃大)

 今季の12登板の半分が巨人戦で、3度が菅野との投げ合いだった。初対戦は8月18日。4回に岡本に浴びた一発が命取りになった。

 「この時は走者をためると、東京Dなのでどうしても一発があると思って、先頭打者を切ること、あとはストライク先行と思って投げていたのが結果的に7回1失点という感じで。でも(完封の菅野さんは)1回から9回まで精度だったり、球の強さが変わらない。ああいう人が『エース』なのかなと思います」

 3年目の今季。エースと呼ばれる投手のすごみを、投げ合いを通じて肌で感じ取ったことも収穫の一つだ。

 「菅野さんだけではないと思うんですけど、大野雄(中日)さんとか大瀬良(広島)さんも、どういう状態であれ、試合をつくる以上の投球をする。(エースは)チームが勝ちたい時に、周りの期待を背負ってその期待通りの投球をする。タイガースでいったら西(勇)さんですね。あとは疲れとか関係なく、何年も投げて、中5日とかでもそういう投球ができることじゃないかなと」

 打席の中やベンチから相手エースの投球を見ていると、緩急のつけ方など、勉強になることが多い。

 「菅野さんは緩い球も投げたり、(直球と緩い球の)間のボールも投げたり、真っすぐに近い球で変化したり、もちろん真っすぐもありますし…。相手に考えさせる投手って、やっぱりすごく打ちづらい。それは1年目の時からテレビを見て思っていて。(勝てる投手は)僕と違って真っすぐ以外にも勝負できる球が多い」

 菅野と2度目の投げ合いは9月15日で、5回0/3を5失点KOとなった。この時は菅野(6回3失点)の投球以上に巨人打線の嫌らしさをマウンドで感じていた。

 「僕の調子もあると思うんですけど、やっぱり対策というか反応が違うなと。投げるにつれて、すんなりはみんな終わってくれないなって感じがしたので。(組織としての強さを)巨人戦は投げていてすごく感じます。(徹底して)低めを振らないとかいろいろあるんですけど」

 3度目の激突となった10月24日に6回1失点で白星。昨季の1度を含め、菅野(7回2失点)に4度目の挑戦で初めて投げ勝った。だが、試合後も笑顔はなかった。前回登板だった同13日の中日戦で自己最短タイの4回3失点KO。登録抹消明け中10日のマウンドは悲壮な覚悟で臨んでいた。

 「すごくチームに迷惑というか、僕自身がしっかり投げられていなかったので、絶対に結果を出すという気持ちでいた。試合をつくれて良かったです」

 喜びより、結果を出せたことの安堵(あんど)感が上回った。チームの信頼を取り戻し、エースの階段をまたひとつ上った試合でもあった。来季も対巨人の切り札としての働きが望まれる。

 「(目標は初の)規定投球回です。結果もそうですけど、まずはそこだと思います。僕はどこが相手でも抑えたいというか、向かっていく気持ちは変わらないので、巨人戦だけではなくて、来年こそ絶対に1年間通してチームの力になれるようにしたいです」

 菅野のように結果を出し続ける投手へ―。真価の問われるシーズンとなる。

 ◆高橋 遥人(たかはし・はると)1995年11月7日、静岡市生まれ。25歳。西奈小3年生から野球を始め、5年生から投手。常葉橘中3年時に全国中学大会優勝。常葉橘高(現常葉大橘高)では2年夏に甲子園出場。亜大を経て2017年ドラフト2位で阪神入団。今季は12試合に登板し、5勝4敗、防御率2.49。通算37試合で10勝16敗、防御率3.31。181センチ、82キロ。左投左打。独身。来季年俸は2900万円。

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