「第62回 輝く!日本レコード大賞」(日本作曲家協会主催)の授賞式が30日、東京・初台の新国立劇場で無観客で行われ、最優秀新人賞には「恵比寿」がロングヒットした真田ナオキ(31)が選ばれた。
演歌歌手・吉幾三(68)の弟子で、16年にインディーズデビューし活動してきたが、心機一転レコード会社と所属事務所を移籍し今年1月、メジャー第1弾シングル「恵比寿」をリリース。勝負の年を最高の形で締めくくり、幸せに酔いしれた。
吉が作詞作曲を手がけた「恵比寿」は大人の男と女が東京・恵比寿で一夜を過ごす駆け引きを描いた歌謡曲。コロナ禍によってコンサートやPRキャンペーンなどがほとんど中止となる苦境もあったが、「惚(ほ)れちまったの俺」という中毒性のある歌詞が人気となり、今年の「2020 年間 USEN HIT ランキング」では堂々、演歌部門の1位を獲得するなど、今年の歌謡界を象徴する1曲となった。
甘いルックスからは想像できないハスキーなダミ声が持ち味。唯一無二の特徴的な声を作るために海辺で喉から血が出るほど叫んだり、日本酒でうがいするなどして、約5年かけて現在の声質に改造した努力の男だ。戦国武将・真田幸村と同じ真田姓。令和の歌謡界で“天下統一”を果たすべく、最優秀新人賞の名にふわさしい進化を続けるつもりだ。
◆真田 ナオキ(さなだ・なおき)1989年12月22日、さいたま市生まれ。31歳。11年の東日本大震災を機に歌手を志し、16年4月、吉幾三作詞作曲の「れい子」でインディーズデビュー。スポーツ万能で、極真空手初段、小学時代に少年野球の日本選抜に選出。趣味は野球観戦(ヤクルトファン)、競馬観戦。身長175センチ。