駒大2冠へ田沢廉を2区…大八木監督「エースですから。ここで勝負して、勝って流れを持ってこい」

11月、全日本大学駅伝を制して喜ぶ駒大・田沢廉
11月、全日本大学駅伝を制して喜ぶ駒大・田沢廉

 来年1月2、3日の第97回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝、報知新聞社後援)を主催する関東学生陸上競技連盟は29日、出場21チームの10区間の選手登録と補欠6人を発表した。11月の全日本大学駅伝を制した駒大は、1万メートルで今季日本人学生トップの田沢廉(2年)を花の2区に登録。大黒柱を隠さずにエース区間にエントリーし、正攻法で2冠を見据える。駒大に加え、2連覇を目指す青学大や、王座奪還に燃える東海大、72年ぶりの優勝へ好調を維持する明大の「4強」も、それぞれの思惑を秘め箱根路へ向かう。

 真っ向勝負でねじ伏せる。本人が「(前回と同じ)3区で区間新を」と15日の記者会見で意気込んでいた田沢の名は、花の2区に記されていた。大八木弘明監督(62)は「エースですから。ここで勝負して、勝って流れを持ってこい、ということです」。当日交代を見据え補欠に入れる作戦もあり得たが、全幅の信頼を置くからこそ指揮官は“隠さず”にエントリーし、命運を託した。

 大エースに求めるレベルは高い。「まず少なくとも日本人トップ。留学生次第で、区間賞も取らなければ。それだけの選手です」。記録も「1時間6分台は欲しい」とした。前回大会で東洋大・相沢晃(現・旭化成)が樹立した1時間5分57秒の区間記録もにらみながら、15年大会で村山謙太(同)がマークした1時間7分46秒を大きく上回る駒大新記録が最低条件だ。

 11月の全日本大学駅伝ではアンカーとして逆転Vのゴールテープを切り、MVPを獲得した田沢。鮮やかな走りだったが、競り合った東海大の名取燎太(4年)の後方で体力を温存してからのスパートに、藤田敦史コーチ(44)は「勝ちは勝ちだが、エースとして求められるのはそれだけではない」と厳しい言葉を投げかけた。内容も圧倒してこその大黒柱。「いつかは(OBの)中村匠吾さんのように日本代表としてマラソンを走りたい」と世界を目指す選手だけに、求められるハードルは常に高く、険しい。

 4日には日本選手権1万メートルを27分46秒09で走り、社会人相手に8位に食い込んだ。「それでも勝てないと意味がないんです」と悔しさを箱根路で晴らすつもりで、糧とした。チームの仕上がりも上々で、大八木監督は「勢いを持って往路は3位以内、復路も流れを絶やさずにいきたいね。来年以降にもつながるレースにしたい」と田沢を含め3年生以下が12人という若いチームの将来も見据える。「優勝」という言葉こそ出ないものの、節々には自信が見え隠れ。絶対エースが藤色のタスキに力を与える。(太田 涼)

 ◆田沢 廉(たざわ・れん)2000年11月11日、青森・八戸市生まれ。20歳。マラソン大会で負けた悔しさから、是川中で本格的に陸上を始める。青森山田高では全国高校駅伝に3年連続出場。3年時のアジアジュニア5000メートルで銀メダル。駒大に進み、全日本大学駅伝は1年7区、2年8区で区間賞。前回箱根は3区で7人抜きの区間3位。今年12月の日本選手権1万メートルで駒大新となる27分46秒09をマーク。180センチ、61キロ。

 ◆花の2区

 長年にわたり2区は箱根駅伝の最長区間(逆行する復路の9区も同じ。5区が最長だった時期もある)。各校からエース級の選手が集い競い合う。序盤で差がついていないため、ごぼう抜きの記録の多くもこの区間で生まれる。

駒大のメンバー

スポーツ

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請