内村航平、誰が見ても「美しい」「すごい」という“金プラン”明かす

4度目の五輪に挑む内村。個人総合から鉄棒に絞り金メダルを狙う(カメラ・矢口 亨)
4度目の五輪に挑む内村。個人総合から鉄棒に絞り金メダルを狙う(カメラ・矢口 亨)

 東京五輪で金メダル獲得を期待される選手たちが、五輪イヤーでの新年の誓いを立てた。出場した過去3大会で金3、銀4の五輪メダルを手にした体操・内村航平(31)=リンガーハット=はスポーツ報知の取材に応じ、出場を狙う種目別・鉄棒での“金プラン”を明かした。(取材・構成=小林 玲花)

 19年4月、内村はどん底にいた。全日本選手権の個人総合でミスを連発し、14年ぶりに予選落ち(37位)。五輪出場を「夢物語」と言った。度重なるけがに「体操が嫌だった」と吐き出すように言ったこともあった。

 そこから10か月。6種目ある個人総合から、鉄棒に絞る大きな決断を下した。スペシャリストとして狙う金メダル。最大のライバルに、12年ロンドン五輪金のゾンダーランド(オランダ)を挙げた。

 「今やっていることも決して低い難易度ではないんですけど、やっぱり世界にはゾンダーランドという最強の“鉄棒職人”がいる」

 まだ具体的な構成は明かさなかったが、昨年12月の全日本を制したDスコア(難度点)から、さらなる高難度構成も見据えている。

 「彼(ゾンダーランド)はDスコア6・8くらいで、僕は6・6。遠くもないけど、彼もまだ隠している。五輪でDスコアは7点台は必要になってくる。僕史上最高ですね。世界でも多分いない。破壊力が半端じゃない。それでEスコア(出来栄え点)も取れると、見ている人にはすごい希望で、ライバルには絶望ですね(笑い)。でも僕の持ち味はやっぱりEスコア。そことのバランス。最後に決めるのは自分なので、ひたすらに考えていきたい」

 自国開催の五輪だからこそ決めた現役の道。「東京五輪でどうなったら最高か」の問いに、内村は結果ではない言葉を口にした。

 「結局、自分の満足する演技と思うんですけど、多分出ないと思う。追い求めても。そういう性格なので。『(理想に)かなり近いところまで来た』って思えればいいのかな。結果とかはほんと気にしてない。(五輪に)出て終わったあとに『まあこれなら満足、ギリギリできるでしょ』ってところで終わっていたい」

 内村は五輪に向けた一言を1分以上悩み、“人の心に響く演技”と書いた。五輪を「世界に自分のメッセージを演技で表現する場所」と位置づける。

 「今は、ほんとに個人総合で強かった頃のような気持ちになれている。誰が見ても『美しい』『すごい』っていう演技を目指していて、そこさえしっかりやれれば、点数も結果も全てついてくる」

 内村は今、東京五輪の先の舞台も見据えている。

 「高い難度をやることに関しては、たくさんチャンスはあるはず。五輪だけが全てじゃない。21年世界選手権もありますしね」

 ◆エプケ・ゾンダーランド 1986年4月16日、オランダ生まれ。34歳。「鉄棒の神様」とも言われ、種目別の鉄棒で12年ロンドン五輪金メダル。世界選手権では13、14、18年金メダル、09、10、17年で銀メダル獲得。高難度でダイナミックな離れ技が特徴的。

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