【箱根への道】法大、エース鎌田航生で「オレンジエクスプレス」復活だ!

箱根駅伝に向け調整する法大・鎌田(中央=カメラ・中島 傑)
箱根駅伝に向け調整する法大・鎌田(中央=カメラ・中島 傑)

 コロナ禍の影響を受け、大学本部の指示で夏合宿が禁止された法大は試練を乗り越え、第97回箱根駅伝(来年1月2、3日)に臨む。2年ぶりのシード権(10位以内)奪回に向けて、坪田智夫監督(43)はエース鎌田航生(3年)に対し、自身が持つ2区の法大記録更新を指令。前回に続き、花の2区に出陣する鎌田に「オレンジエクスプレス」復活の期待がかかる。

 2000年大会。法大は「オレンジエクスプレス」と呼ばれ、レース序盤に箱根路を席巻した。1区の徳本一善(2年、現駿河台大監督)、2区の坪田(4年、現監督)が連続区間賞で首位を独走。4区途中まで先頭を走った。

 その時の1区(1時間2分39秒)と2区(1時間8分16秒)のタイムは、今も法大記録として残る。「あれから21年。そろそろ破ってほしい。2区の鎌田にはその力がある」と坪田監督は2年連続2区出陣が決定的な3年生エースに対し、期待を込めて、自身が持つ記録更新を指令した。

 前回、鎌田は1時間9分8秒で区間18位。「1年前は、あの走りが精いっぱい。2区のコースの難しさと2区を走る選手のレベルの高さを実感しました。でも、今回は力がついた。坪田監督の期待に応え、1時間8分を目標に走ります」。この1年で1万メートルの自己ベストを28分53秒97から28分33秒25まで短縮したエースは落ち着いた口調で、確かな自信をのぞかせた。

 今季、法大は苦しい1年を過ごした。全ての大学が新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けたが、特に法大は大学本部の指示で厳格な活動制限を受けた。今回の箱根駅伝に出場する20校で夏合宿を一度もできなかったチームは法大だけ。例年、新潟・妙高高原などで夏合宿を行っているが、今年は練習拠点としている東京・町田市の多摩キャンパスに居残るしかなかった。練習は朝5時から。夕方も5時から。大汗をかきながら地道に走り込んだ。

 「暑すぎて、質の高い練習は出来なかった。予選会で落選してしまうのでは…という危機感をチーム全員が持っていました。でも、厳しい環境で、どうすれば成長できるか。考える力が身に付いた」と鎌田は苦しかった日々を振り返る。

 練習はうそをつかない。予選会は無事に8位で通過。大会歴代4位となる81回目の出場を決めた。「伝統に恥じない走りをします」。法政二高出身、生粋の法大ランナー鎌田は「オレンジエクスプレス」復活の先駆けを目指す。(竹内 達朗)

 ◆鎌田 航生(かまた・こうき)1999年5月5日、神奈川・綾瀬市生まれ。21歳。法政二高1年時に全国高校駅伝3区56位、3年時に同3区15位。2018年、法大社会学部に入学。箱根駅伝は1年8区7位、2年2区18位。尊敬する選手は先輩の青木涼真(現ホンダ)。165センチ、50キロ。

 ◆法大オレンジエクスプレス 2000年代の初頭、箱根路で大暴れした。00年は1区の徳本一善と2区の坪田智夫が連続で区間賞を獲得。4区途中まで先頭を走り、最終的に往路6位、復路12位で総合10位。坪田が卒業した翌01年は徳本が2区を務め、区間2位の力走で3位から首位浮上。5区で大村一が猛烈な逆風の中で終盤まで首位を走る健闘を見せた。最終的に往路3位、復路7位、総合4位。

 ◆法大 陸上競技部は1919年創部。箱根駅伝には21年の第2回大会から出場した古豪。最高成績は3位(31、43年)。81回の出場は歴代4位で総合優勝の経験がないチームとしては最多。往路、復路とも優勝1回。出雲駅伝は最高7位(2001、04、06年)、全日本大学駅伝は最高5位(95、01年)。タスキの色はオレンジに濃紺の縁取り。長距離部員は選手46人、学生スタッフ16人。主な陸上部OBは01、05年世界陸上男子400メートル障害銅メダルの為末大氏ら。

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