◆ZERO1「Pre押忍PREMIUM SHOW」(26日、後楽園ホール)
プロレスリングZERO1は26日、新宿フェイスで「Pre押忍PREMIUM SHOW」を開催した。
今大会は、ZERO1の工藤めぐみGM(51)のプロデュースで風間ルミ、キューティー鈴木ら女子プロレスのレジェンドが登場。工藤も「プレミアムパフォーマンス」でFMWで抗争を展開したシャーク土屋(50)とリングで向かい合った。
工藤は1997年4月29日、横浜アリーナで土屋と対戦した「ノーロープ有刺鉄線電流爆破地雷デスマッチ」での引退試合以来のリング。大会前に工藤は「現役復帰はないと公言していますので試合をすることはありません。あくまでもパフォーマンスということでコスチュームを着てリングに立たせてもらいます。現役を終えてコスチュームを着ることはないと思っていたので、私にとってもプレミアムだと思っています」と思いを打ち明けていた。
一方の土屋は、糖尿病が原因で右膝から下を切断し義足での生活を送っている。さらに乳がんを患い右乳房の全摘手術で2016年11月に引退した。今回の「パフォーマンス」は、23年前の工藤の引退試合で敗れた土屋の「勝ち逃げは許さない」の言葉に応えるために試合形式ではない形で実現した。
ところが、現役時代と同じ入場テーマソング、コスチュームで二人がリングに立つと、土屋がセコンドに付いた里美和と共に鎖鎌、チェーンの凶器攻撃で一方的に工藤を攻めまくった。「パフォーマンスだろ」と絶叫する工藤にお構いなしに真っ赤な毒霧を顔面に噴射し、リング上は完全に試合と化した。
鎖鎌で髪の毛を切りまくるなど終わることのない土屋と里の凶器攻撃に最後は、9分12秒、パフォーマンス不成立で強引にゴングが鳴らされた。バックステージで土屋は「これで終わりじゃないからな」と叫ぶと控室に消えた。一方の工藤は「思い描いていたパフォーマンスとは全然違った。髪の毛をザクザク切られてふざけんなって感じですよね。悔しいけど土屋ワールドに引き込まれた」と漏らした。
その上で「土屋の中では、引退試合から何年間もリングに上がって工藤と戦うのが目的だったと思う。その気持ちを買って新しい一歩に進めるパフォーマンになればと思ってリングに上がった。形はどうであれ、当時のシャーク土屋に戻って新たな一歩に進めるんであれば良かった」と明かした。
土屋は、今後の「対戦」へ意欲をあらわにしたが「私はずっと引退してから23年間、リング復帰をかたくなに拒んできたので、試合をするつもりはまったくないです」と拒否していた。