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【無良崇人の目】羽生結弦は体の状態良すぎてジャンプ回りすぎた

スポーツ報知
男子SPで演技する羽生結弦(カメラ・矢口 亨)

◆フィギュアスケート 全日本選手権 第1日(25日、長野・ビッグハット)

 男子ショートプログラム(SP)は五輪連覇の羽生結弦(26)=ANA=が今季初戦となる320日ぶりの競技会で103・53点をマークし、首位に立った。ほぼ自分で振り付けたロックナンバー「レット・ミー・エンターテイン・ユー」で、音とスケートの調和を見事に体現してみせた。男子フリーは26日に行われる。

 久しぶりの実戦に臨んだ羽生選手は素晴らしい新プログラムだった。ロック調の曲に動きを合わせ、ジャンプ、スピン、ステップへの意識を感じる演技をした。

 冒頭の4回転サルコージャンプの加点は3点だった。コロナ禍前では5点の加点がつくジャンプだったが、体の状態が良すぎて、ある意味、キレ過ぎていた。トウループジャンプで転倒した宇野選手も同様に回り過ぎで、イメージしているタイミングと、実際の着氷時の加減のあんばいが感覚的にまだしっくりきていないと感じた。裏を返せば、最高潮の状態で仕上げてきたということだろう。

 羽生選手が5番目演技の「足替えシットスピン」を取りこぼして、無得点になってしまった。臆測だが、ジャッジがスピンのレベルを全体的に厳しく取っていて、規定回転数(6回転)を回り切れていなかったのではないか。フリーに向けて、きっちり修正するはずだ。

 フリーはさらに難度の高い4回転ループを演技構成に入れるだろう。SPで加点を伸ばしきれなかった部分を詰めて、細かく修正し勝負してくると思う。鍵山、宇野の両選手もどう勝負してくるか。見ていて面白いし、非常にワクワクする。(14年四大陸選手権優勝)

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