【箱根への道】神奈川大・北崎拓矢主将、前回2区20位の雪辱期す

前回のリベンジに燃える神奈川大・北崎拓矢主将
前回のリベンジに燃える神奈川大・北崎拓矢主将

 第97回箱根駅伝(来年1月2、3日)で、11年連続52回目の出場となる神奈川大は北崎拓矢主将(4年)が復帰出場を見据える。8月に椎間板を負傷し、チームが4位通過した10月の予選会では走ることができなかった。前回大会で区間20位と不発に終わった雪辱も胸に、シード権獲得に向け、自らの走りでチームを引っ張る。

 大黒柱が戻ってくる。自身3度目の箱根路に向け、北崎は「シード権に食い込むような走りを」と決意を口にした。花の2区を走った前回はプレッシャーに押しつぶされ「何もできなかった」。区間20位、チームも総合16位と上位争いに絡むことなく終わった。4年ぶりのシード獲得に流れをつくるため往路で「区間10番前後の走りをしたい」と明確な数字も掲げる。

 8月に椎間板の炎症を起こし約2か月の戦線離脱。チームが長野の菅平や蓼科で行った1か月間の合宿にも参加できず、故障組として補強トレーニングに時間を割いた。「引っ張らなきゃいけない立場で合流できないことに申し訳なさと悔しさがあった」と、苦い表情で振り返る。

 だからこそ、謙虚な姿勢を忘れない。コロナ禍もあり、主将を務めた今季は異例の一年となったが、「他の4年生のほうが大変だった」と一番に出てくるのは仲間への感謝。1年生が活躍した予選会では「例年だったら走る立場なのにずっと見ていて、もどかしかった」と歯がゆさもこみ上げたが「下級生が強いのはチームとして勢いがあること」と才能の片りんをのぞかせた後輩を頼もしく感じる気持ちが先に立った。刺激を受け、11月には千葉の茂原で2週間ほどの単独合宿を敢行。正月に向け、強度の高い練習も積めるようになってきた。

 大後栄治監督(56)も実戦的な練習を積む様子から主将の復調を感じており「去年はあまり結果が出なかったが、意地を見せてもらいたい」と期待。5区を担当する可能性もあるとみられ、本人も「前の人を追いかけて、折れずに粘り続けることが大事」と山上りも想定したうえで力が入る。

 予選会後には同じ4年生の小笠原峰士が骨膜炎を発症し本大会のメンバー外となった。けがでレースに出られない経験をしたからこそ、胸中は痛いほどわかる。仲間の思いも背負い、最上級生としての意地で走り抜く覚悟だ。中学生の頃からテレビの前で見ていた箱根駅伝は「あこがれの舞台」。静かに闘志を燃やす主将が粘り強く、最後の大舞台でシード権をつかみ取る。(小口 瑞乃)

 ◆北崎 拓矢(きたさき・たくや)1999年3月5日、大阪・枚方市生まれ。21歳。さだ中学校時代から陸上を始め、関大北陽高に進学。神奈川大の箱根駅伝では2年9区4位、3年2区20位。自己記録は1万メートル28分57秒30。167センチ、55キロ。

 ◆神奈川大 箱根駅伝は前身の横浜専門学校時代、36年に初出場。97年に初優勝、98年には連覇を果たした。同シーズン(96、97年)は全日本大学駅伝も連覇し、神奈川大の黄金時代を築いた。出雲駅伝は最高2位(97、2002年)。長距離部員は45人。タスキの色はプラウドブルー。主な陸上部のOBは鈴木健吾(富士通)、設楽悠太(ホンダ)のものまね芸人・ポップライン萩原。

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