【箱根への道】帝京大の異色ルーキー・小野隆一朗、選んだきっかけは監督と練習…全国高校駅伝で快記録

笑顔でポーズをする帝京大・小野(カメラ・山崎 賢人)練習に励む帝京大・小野(左から2人目)
笑顔でポーズをする帝京大・小野(カメラ・山崎 賢人)練習に励む帝京大・小野(左から2人目)
練習に励む帝京大・小野(左から2人目
練習に励む帝京大・小野(左から2人目

 前回大会で過去最高タイの4位に入った帝京大に、頼もしいルーキーが現れた。小野隆一朗(1年)は、北海道栄高で昨年の全国高校駅伝1区4位と健闘。11月の全日本大学駅伝でも1区でデビューを果たした。さらに、1年生には3000メートル障害日本歴代2位の三浦龍司(順大)、5000メートルU20日本記録保持者の吉居大和(中大)、伊勢路4、5区区間新の石原翔太郎(東海大)と佐藤一世(青学大)の“四天王”をはじめ、多くの逸材がそろい、箱根路に新たな風が吹き荒れそうだ。

 たたき上げで強豪の一角を占めるようになったといわれる帝京大で、小野は“異色”のエリート的存在だ。昨年の全国高校駅伝。エースが集う1区10キロは先頭集団でレースを進め、28分55秒の区間4位。同区の日本人選手で28分台を達成したのは、それまで2003年の上野裕一郎(佐久長聖高―中大、現・立大監督)だけで、快記録をひっさげて入学した。「箱根は小さい頃から見ていて走りたかった。目標は4年間の中で区間新記録を出して名前を刻みたい」と言い切る。

 高校時代は1万メートルで道記録(29分16秒36)を樹立するなど実績もあって複数のチームから声をかけられた。帝京大を選んだのは、中野孝行監督(57)の存在と練習内容だ。監督は同じ北海道・白糠町出身。「同じ町の出身と聞いてびっくりした」と、自然と親近感が湧いた。選手の能力を高めるための厳しい練習も、高校の関係者から聞いていたが、「逆にそういう環境の方が伸びる」と、迷いはなかったという。中野監督も「同じ町から箱根を目指す選手が出るのはうれしい。もちろん出身は関係なく、走ってくれないと困る選手です」と、期待を寄せる。

 入寮直後に膝を故障し、コロナ禍では走り込めなかったが、「体づくりに集中する」と切り替えた。筋力トレーニングを続けて体重は3キロ増えて51キロに。「以前より力強くなったし、その後はけがもなくなった」と、肉体改造に成功した。入学前に聞いていた夏合宿恒例の30キロ走は、「徐々にペースが上がる練習で本当にきつかった」というが、それもこなし、主力に名乗りを上げた。

 大学駅伝デビューの全日本1区で18位と順位は振るわなかったが、トップと27秒差と踏ん張った。その区間賞は同学年の三浦龍司(順大)。全国高校駅伝1区で競った佐藤一世(青学大)ら同世代のライバルの活躍に、「負けたから強くなりたいと思えた。記録はチェックしています。練習から意識していますし、自分も今度は負けたくない。チームに貢献できる走りをしたい」と闘志。持ち前のスピードに、チームを象徴する“雑草魂”を掛け合わせ、強力なライバルに打ち勝ってみせる。(遠藤 洋之)

 ◆小野 隆一朗(おの・りゅういちろう)2001年4月21日、北海道・白糠町生まれ。19歳。医療技術学部1年。白糠小1年から白糠町スポ少で陸上を始める。北海道栄高で全国高校駅伝に2度出場し、2年時3区17位、3年時1区4位。今年の全日本大学駅伝は1区18位。5000メートルの自己記録は14分7秒19。171センチ、51キロ。

 ◆帝京大 陸上部は1979年創部。99年に駅伝競走部として分離独立。箱根駅伝は98年に初出場。最高成績は4位(2000、13、20年)。往路、復路ともに最高3位。出雲駅伝、全日本大学駅伝はともに18年の5位が最高。タスキの色は銀に赤の縁取り。部員は選手59人、学生スタッフ6人。主な大学OGは柔道五輪金メダルの谷亮子氏(前参院議員)ら。

笑顔でポーズをする帝京大・小野(カメラ・山崎 賢人)練習に励む帝京大・小野(左から2人目)
練習に励む帝京大・小野(左から2人目
すべての写真を見る 2枚

スポーツ

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請