「東大卒クイズ王」伊沢拓司、成果急ぐ日本で藤井聡太2冠が希望の灯火…20年10大ニュース

スポーツ報知
伊沢拓司

 新型コロナウイルスに始まり、そして終わろうとしている2020年。世の中も、新型コロナの話題が中心だったことは間違いないが、それ以外にも国内外では様々な出来事が起こっていた。識者はこの一年をどのように見たのか。情報番組のコメンテーターも務める「東大卒クイズ王」の伊沢拓司(26)に10大ニュースを選んでもらった。(構成・高柳 哲人)

 明るい話題を多数入れたかったのですが、暗いものが多くなってしまいました。その中でも、1位は文句なしで新型コロナウイルスの感染拡大ですね。コロナは政治、経済を始め、我々の生活全てのフェーズ(局面)で背景となった出来事。2位の安倍氏辞任&米大統領選から5位の芸能人の訃報まで、上位のニュースは全てコロナがあったからこそ露出した、という面もあるでしょう。

 明るいニュースとして入れたのが6、7位。特に、次々と将棋のレコードを塗り替え、なおも今後のサクセスストーリーを期待させる藤井2冠は、頭脳や努力の可能性を再認識させてくれました。

 「将棋が強くて何になる?」と意地悪な見方をする人もいるかもしれません。ただ、ノーベル医学・生理学賞を受賞した大隅良典さんも「役に立つかだけで科学を捉えると社会はダメになる」とおっしゃっています。将棋の研究も同じ。成果を急ぐことの多い日本において、藤井2冠の存在を希望の灯火(ともしび)のように感じています。

 8位は耳慣れない方も多いかと思いますが、全遺伝情報を編集する技術の一つです。実はノーベル賞発表の際、テレビ局から「日本人が受賞したら分かりやすく解説をお願いします」と依頼されていました。それを聞いて「誰が受賞しようが価値のあるものはあるし、分かりやすいものだけを追い求めてはいけない!」と悲しかったんです。

 最近は、特に答えだけをすぐに求めようとする「クイズ的」な社会になっている。私が言うのも変かもしれませんが、それではいずれ行き詰まると思うんです。答えを簡単に出せることばかりではないし、過程や継続性が大切なものもあります。全てのことに即物的な答えを求め、ゼロイチで考えることから離れていきたいですね。

 その意味で、10位に去年の出来事をあえて入れました。両火災とも当時は大きく報じられたかと思いますが、今はほとんど触れられることがありません。意外と今年、大きな動きがあったんです。「ニュースの裏」「その後」は大切にしていきたいと思います。

 ◆伊沢 拓司(いざわ・たくし)1994年5月16日、埼玉県出身。26歳。私立開成中在学中からクイズ研究部に所属。開成高時代には、全国高等学校クイズ選手権で史上初の個人2連覇を達成する。東大経済学部卒業。2016年、ウェブメディア「QuizKnock」の編集長に就任。19年に株式会社化。「東大卒クイズ王」としてTBS系「東大王」などに出演し、現在は同局系「グッとラック!」木曜コメンテーターを担当。

社会

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請