【ロッテ】井上晴哉「あれ?なんか目が熱い」…感極まった10・13サヨナラ打を本人が振り返る

スポーツ報知
来季の目標を色紙に書いて「ごっちゃし」ポーズで笑顔を見せる井上(カメラ・竜田 卓)

 今季、13年ぶりの2位となったロッテ。ソフトバンクと激しい優勝争いを繰り広げていた10月13日・楽天戦(ZOZO)で、井上晴哉内野手(31)が同点の9回1死一塁から右中間へサヨナラ二塁打を放つと、大粒の涙をこぼした。「ごっちゃし」パフォーマンスで球場中を笑顔にするなど明るい大砲が、あの時、感極まった理由に迫った。(取材・構成=小田原 実穂)

 井上は二塁ベース付近でナインにもみくちゃにされた。ブセニッツから右中間を破るサヨナラ二塁打。首位・ソフトバンクと2ゲーム差をキープした。最初はいつもの愛くるしい笑顔を浮かべていたが、次第に熱いものがこみ上げてきた。

 「周りがわちゃわちゃしてる。スタンドもうれしそう。なんか自分もうれしい。そしたら『あれ? なんか目が熱い』みたいな。悔し涙は(野球人生で)あったけど、よく分からない涙っていうのは初めてですね。大泣き(笑い)。サヨナラ打をかみしめる前に出ていた」

 チームは追い詰められていた。その1週間前、清田、藤岡ら主力を含む7選手の新型コロナ感染が判明し、濃厚接触者を含めこの日までに計13選手が離脱。その影響もあって直前にソフトバンクに連敗を喫していた。

 「一緒にやっていた人たちが、テレビ(のニュースなど)でやっているようなコロナでいなくなって。残されたメンバーで今の順位を守らないといけない。負けが先行してたのもあったので、これはちょっと責任が重たいなと。無事に戻ってきてほしいと願う中での試合はすごく特別だった」

 自身も追い詰められていた。直近5試合で打率1割5分。打順も5番からこの試合は7番に降格。チーム状況と重なり、頭はごちゃごちゃだった。

 「良くも悪くも神経質。気になるとどうしても引っ張られて。次を見ようとしても次を見れる状態じゃなかった。バットも何本か変えようと思ったけど、それ以前(の問題)だなって。自分の持ち味の柔らかさが欠けていて、修正がうまくいかなかった。日々、時間だけが過ぎていった」

 そんな苦悩を振り払ったサヨナラ打での涙だった。

 「本当は30本いかないといけない立場。今年みたいにおかしいままシーズンが終わってしまうのが一番悔しい」

 来季は、優勝、そして初の30本塁打(今季15本)。目標は明確だ。「スカパー!ドラマティック・サヨナラ賞」の年間大賞に選出。「次はサヨナラホームランで決めたいです」。アジャはチームのため、自身の殻を打ち破るために、劇的な一打を放つ。

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