【箱根への道】東京国際大、丹所「健」脚で卒業伊藤の穴埋める「自分が積極的に引っ張る」

2年連続のシード権獲得へ練習に励む東京国際大・丹所健(左列前から3人目)ら(同校提供)
2年連続のシード権獲得へ練習に励む東京国際大・丹所健(左列前から3人目)ら(同校提供)
東京国際大登録メンバーと1万メートル自己ベスト
東京国際大登録メンバーと1万メートル自己ベスト

 第97回箱根駅伝(来年1月2、3日)に4年連続5回目の出場を果たす東京国際大は、過去最高の5位を記録した前回に続くシード権確保が目標だ。2区で区間2位の活躍を見せた伊藤達彦(現・ホンダ)が卒業した穴は大きいものの、新たな日本人エースとして丹所健(2年)が名乗りを上げた。ケニア人留学生のイェゴン・ヴィンセント(2年)が2区有力の中、3区に立候補し、今大会も上位戦線をかき回す。

 偉大な先輩にタスキを渡し、チーム過去最高の総合5位となった箱根路から1年。丹所は日本人エースとしての自覚が芽生えていた。「自分が積極的に引っ張って行かないといけない」。7月の記録会で5000メートルが13分56秒51と自身初の13分台に乗せると、10月には1万メートルでも28分39秒63の自己記録。「2年生の段階で記録が出せたのも自信」と手応えをつかんでいる。

 湘南工大付高時代は無名の存在ながら、前回の箱根1区で大学駅伝デビュー。区間13位で託したのは、2区の伊藤だった。当時の区間記録を塗り替える1時間6分18秒でヴィンセントにつなぎ、4区途中まで先頭を走るなど、往路の旋風を巻き起こした。今年12月の日本選手権1万メートルでも日本記録を塗り替える27分25秒73をたたき出して2位となった先輩を「本当にすごい。努力しなければトップに立てないと分かった」と尊敬の念を抱き続けている。

 伊藤の努力を垣間見たのは昨年11月に行った西湖合宿。宿舎で同じ部屋に割り当てられたが「達彦さんはほとんど部屋にいなかった」。練習後も、マッサージや補強運動に時間をかけている姿を見た。当時、伊藤は脚に違和感があったが「練習はしっかりこなして、ケアも怠らない。ストイックさもあって、こういうところをマネしないといけないなと思えた」という。

 緊急事態宣言中は横浜市内の自宅へ帰省し、1か月あまりは1人で練習する日々が続いた。「チームで練習する大切さを思い知った」と言うが、その中でモチベーションにしていたのが、箱根路だ。自宅から片道約20キロ先の江の島まで2度、ジョギングをした。「3時間弱かけてゆっくりですけど。箱根駅伝のコースの一部(の歩道)も通りました」。チームに戻った後も「駅伝までに流れを作る」と気持ちを切らさず、チームを牽引し、5000メートル、1万メートルの自己記録更新につなげた。

 2度目の箱根路は、出身高校がコース近くにある3区を希望する。「恩師や友人も近くに住んでいる。その近くでレースがしたい。留学生がトップで来るので、流れを維持したい」と丹所。湘南での大声援は期待できないが、仲間が見ている思いを力に変え、チームを鼓舞する走りを披露する。(遠藤 洋之)

 ◆丹所 健(たんしょ・けん)2001年2月7日、横浜市生まれ。19歳。平戸中1年から陸上を始め、湘南工科大付高を経て19年に東京国際大人間社会学部に入学。箱根駅伝は1年時に1区13位。全日本大学駅伝は今年の大会2区8位。5000メートルの自己記録は13分56秒51。177センチ、60キロ。家族は両親と姉3人。

2年連続のシード権獲得へ練習に励む東京国際大・丹所健(左列前から3人目)ら(同校提供)
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