早大、箱根駅伝で10年ぶり&最多タイの優勝へ エース中谷雄飛は1区で「空前絶後の区間記録」更新目指す

練習を公開した早大の選手たち(カメラ・山崎 賢人)
練習を公開した早大の選手たち(カメラ・山崎 賢人)

 第97回箱根駅伝(来年1月2、3日)で10年ぶりの優勝を目指す早大が20日、埼玉・所沢市のキャンパスで練習を公開し、その後、オンライン会見を行った。12月4日の日本選手権1万メートルで今季日本人学生2位の27分54秒04をマークした中谷雄飛(3年)は「区間にこだわりはありません。1~4区になると思います」と落ち着いた表情でコメント。その上で「1区(21・3キロ)であれば60分台を狙いたい」と自然体のままさらりと話した。東海大の佐藤悠基(現SGHグループ)が2007年大会でマークし「空前絶後」と呼ばれた1時間1分6秒の区間記録の更新を目指す考えを明かした。

 エース区間の2区(23・1キロ)は太田直希(3年)の出陣が濃厚だ。太田は日本選手権1万メートルで27分55秒59と今季日本人学生3位と快走。学生トップレベルのランナーに成長した。太田が2区を走った場合、前回まで3年連続で2区を担った兄の智樹(現トヨタ自動車)から4年連続で太田兄弟が早大の2区を担うことになる。前回、智樹は先頭争いを演じて、1時間7分5秒の区間6位と好走した。太田は兄を超え、レジェンド超えを目指す。「2区を任されたら、渡辺康幸さん(現住友電工監督)が持つ2区の早大記録(1時間6分48秒)を目標に走りたい。兄からは『最後の3キロは死ぬほどきついぞ』と脅かされています。その通り、死ぬ気で走ります」と笑顔を交えながら、意欲を示した。

 主将の吉田匠(4年)は「総合3位以内は十分に狙えます。優勝も視野に入れられると思います」と冷静な表情で、熱い思いを語る。「日本選手権で中谷と太田が快走し、チームに追い風を吹かせてくれた。優勝を狙えるという雰囲気になった」と主将は3年生のダブルエースに感謝すると同時に手応えを明かす。吉田自身は前回5区で1時間13分56秒を要し、区間15位と苦戦。「前回の悔しい思いを晴らしたい。卒業後は実業団で競技を続けないので、箱根駅伝が引退レースになります。良い締めくくりができればと思っています。往路優勝のゴールテープを切りたい。目標は1時間11分台です」とラストランにかける意気込みを明かした。

 45年連続90回目の箱根路に臨む早大は強力な戦力が整った。11月の全日本大学駅伝は5位にとどまったが、その後、チームは上昇を続けている。

 早大が誇る1万メートル27分台コンビの中谷と太田は全日本大学駅伝でもそれぞれ3区区間賞、4区2位と快走しており、速さと強さを兼ね備えている。

 ダブルエースの他にも好選手がそろう。宍倉健浩(4年)と井川龍人(2年)も1万メートル28分10秒台に突入し、好調。鹿児島有数の進学校、鶴丸高出身の山口賢助(3年)は全日本大学駅伝で最長(19・7キロ)の最終8区で6位と好走し、1万メートルでも28分20秒40をマークするなど主力に成長した。全日本大学駅伝1区6位と健闘した辻文哉を筆頭に北村光、菖蒲敦司、諸冨湧と4人のルーキーも元気がいい。

 5区は吉田、6区は半沢黎斗(3年)と経験者を擁する。前回、吉田が区間15位、半沢が区間19位にとどまった。経験者の調子が上がらない場合、新たな「山の職人」が投入される可能性もある。

 登録メンバー上位10人の1万メートル平均タイムはチーム史上最速の28分32秒27。今大会に出場する21チームの中で3番目。4強と目される青学大、駒大、東海大、明大と同等の力を持つ。

 マラソン日本記録保持者の大迫傑(29)=ナイキ=らを擁して学生駅伝3冠を成し遂げた10年度以来、ちょうど10年ぶりの箱根路制覇に向けて、早大は着々と準備を進めている。相楽豊監督(40)は「コロナ禍の中、行われる今大会に向けて目標は2つあります。まずは大会が開催されることに感謝して参加し、プレーヤーとして感染を拡大させないことが大事です。競技面としては目標は3位以内。往路で遅れないことが大事になる。早稲田らしい積極的なレースをしたい」と落ち着いた表情で話す。

 コロナ禍の中、行われる特別な大会となる第97回箱根駅伝。早大が勝てば、中大と並び、大会史上最多タイの14回目の優勝となる。

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