【箱根への道】関東学生連合 慶大・杉浦慧「学生連合が箱根を面白くした、と言われるようにする」

ポーズをとる関東学生連合の慶大・杉浦(右)と日大・小坂(カメラ・清水 武)
ポーズをとる関東学生連合の慶大・杉浦(右)と日大・小坂(カメラ・清水 武)

 箱根駅伝予選会(10月17日)で敗退した大学のエースたちで組織された関東学生連合。チームの主将に立候補した慶大の杉浦慧(3年)は、筑波大への進学を志すも不合格となったが、今回のチームを率いる筑波大の弘山勉監督(54)と“運命の再会”。オープン参加のため順位はつかないが、母校と自身の誇りをかけて、慶応ボーイの爽やかな風を箱根路に吹かせる。

 チームの意義を体現する走りを目指す。初の箱根路へチャンスを得た杉浦は「率直にうれしい。慶大は今、学生長距離界の中でもタイムの伸び率が上がっている。その勢いを見せたいし、得たものをチームに還元したい」と「陸の王者」の意地を示す。

 ちょっと目立ちたがり屋の21歳。チーム最初のオンラインミーティングで沈黙が続くと、3年生ながら主将に立候補した。「停滞している学生連合の順位を何とか10位(相当)以内にしたい。学生連合が箱根を面白くした、と言われるように存在感を示したい」。チームのスローガンを「学生連合は箱根に必要」とぶち上げた。

 高校時代まで大きな実績はなかった。だが、2017年4月に立ち上がった「慶應義塾大学箱根駅伝プロジェクト」にひかれて一期生として入学してから、着実に力をつけた。予選会個人では1年192位、2年175位から、今回は55位へジャンプアップ。慶大も上位7人が大学記録を更新し、総合記録は前年を約45分も短縮した。チームは19位に終わったが、「僕の走りで慶大が評価される。責任も感じながら箱根に挑みたい」と仲間の思いを背負う。

 チームを率いる弘山監督との不思議な縁もある。進学はかなわなかったが、スポーツ科学を基礎に強化を進める筑波大にあこがれ、「元々は弘山監督の下で学びたいと思っていたので、こういう形で実現するとは思わなかった」と笑顔。指揮官も「受験していたことは知らなかったが、これも巡り合わせ。心身ともにキーマンになる選手です」と期待を寄せる。

 出場となれば、慶大勢としては3年ぶり。爽やかなルックスと対照的な泥臭い粘りが持ち味だ。希望区間は「1、2区や10区ですね。主要区間や目立てるところがいいです」と目を輝かせる。練習で仲間に激しいゲキをとばす熱い男は「慶応ボーイのスマートなイメージに裏打ちされた、にじむほどの努力を見せたいですね」と誓った。第1回大会に出場した「オリジナル4」の一角でありながら、94年大会を最後に本戦から遠ざかる伝統の「K」。復活の息吹を杉浦が証明する。(太田 涼)

 ◆慶應箱根駅伝プロジェクト 創部100周年にあたる17年4月に発足。新たなスポーツ推薦制度は設けずに、育成に力を入れる。特徴的な強化策が「ランニングデザイン・ラボ」との連携。箱根駅伝コースから近い湘南藤沢キャンパス内に研究室を設置し、医学や生理学といった点からもサポートしている。学生連合チームでは、18年大会8区に根岸祐太が出場し、慶大生として12年ぶりに箱根路を駆けた。

 ◆杉浦 慧(すぎうら・けい)1999年7月13日、東京生まれ。21歳。水泳やゴルフ、テニスなどにも取り組んだが、小学校時代から陸上を始め、成蹊中へ。成蹊高に進学し、1年時には英ケンブリッジ大に1か月留学。慶大に進み、箱根予選会では1年192位、2年175位、3年55位。自己記録は5000メートル14分32秒88、1万メートル29分22秒26。171・5センチ、55キロ。

 ◆関東学生連合 2003~13年に編成された関東学連選抜を改め、15年に再結成。予選会で敗退した大学の中から個人成績を参考に編成される。各校1人で外国人留学生を除く。94回大会から本戦出場経験がない選手に資格が改められたため、全員が初出場となる。チーム、個人とも順位がつかないオープン参加。07~13年は公式記録が認められており、最高成績は08年の4位。タスキの色は白。

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