【箱根への道】専大・茅野雅博、予選会ギリギリ通過のチーム引っ張る「まずは15位目標」

15位を目標に掲げ気合を入れる専大の選手
15位を目標に掲げ気合を入れる専大の選手
冷静に分析する主将の茅野(カメラ・佐々木 清勝)
冷静に分析する主将の茅野(カメラ・佐々木 清勝)
10月の予選会で走る選手
10月の予選会で走る選手

 第97回箱根駅伝(来年1月2、3日)で、専大は7年ぶりに復活出場する。予選会(10月17日)では、ぎりぎりの10位で通過した専大の目標はシード権獲得(10位以内)に届かない15位。「現状、20番目のチーム」と主将の茅野雅博は冷静に話す。就任4季目の長谷川淳監督(36)を含め、現チームの全員が初参戦となる大一番に向けて地に足をつけて臨む。

 弱気ということではない。冷静なのだ。

 「チーム目標は15位です。シード権を目標にするより、まずは超えられる目標を目指して戦うことが来季につながる」。主将の茅野は落ち着いた表情で話す。

 箱根駅伝に出場するチームのほとんどは最低でも10位のシード権獲得を目標とする中、専大はあえて現実的な目標を掲げる。予選会はぎりぎりの10位通過。登録メンバー16人の上位10人の1万メートル平均タイム(29分42秒78)も最下位。「現状、専大は20番目のチーム。そこから、一つずつ上を狙う。チーム全員が同じように考えています」と茅野はあくまで冷静に話す。7年ぶりに挑む大舞台を前にしても専大は浮足立っていない。

 「挑専逆修」をチームスローガンに定めた今季、抜群のキャプテンシーを持つ茅野を中心にチーム改革が行われた。14年を最後に箱根路から遠ざかり、昨季まで4年連続で予選会14位敗退。「入学以来、ずっと予選会14位。まずは一つだけでも順位を動かしたかった」

 川崎市内にある選手寮の清掃は一昨年まで1年生だけが受け持っていたが、昨季から全学年で分担した。今季はさらにルールを変更。「清掃班は昨年まで同じ学年同士でしたが、今年からひとつの班に1~4年生が入るようにした。その結果、学年を超えてのコミュニケーションが深まった」と茅野は説明する。

 生活面の雰囲気が良くなったことで、競技面にも好影響を及ぼした。夏合宿では全員が声を掛け合い、例年より量質ともにレベルアップした練習を継続した。

 茅野はチームを率いながら選手としても急成長。「前回の予選会は故障などではなく実力でメンバーから外れました」と率直に話す主将は、今回の予選会では全体56位でチーム内2位。7年ぶりの本戦出場権獲得に大きく貢献した。

 前回大会は選手寮でテレビ観戦をしていた。最初で最後の箱根路。「細かなアップダウンを走ることが得意なので4区を走りたいですね」と茅野は意欲を示す。

 大会歴代7位の69回目の出場。39年には優勝を果たしたこともある古豪だ。白地に緑のS。伝統のユニホームをまとった専大ランナーは冷静かつ熱く箱根路を駆ける。(竹内 達朗)

 ◆茅野 雅博(かやの・まさひろ)1998年4月9日、鹿児島・枕崎市生まれ。22歳。2017年、鶴翔高から専大商学部に入学。父・竜生さん(45)は鹿児島県下一周市郡対抗駅伝の監督などを務める指導者。弟・智裕は鹿児島大3年で陸上部の主将。162センチ、55キロ。

 ◆専大陸上競技部 1924年創部。箱根駅伝には34年に初出場。6回目の出場の39年に初優勝を果たした。同年は往路優勝。43年は復路優勝。出雲駅伝は最高3位(96年)。全日本大学駅伝は最高2位(84年)。長距離部員は選手46人、学生スタッフ5人。タスキの色は深緑とえんじ。練習拠点は川崎市。主な大学OBは88年カルガリー五輪スピードスケート男子500メートル銅メダルの黒岩彰氏、プロボクシングWBC世界バンタム級元王者の山中慎介氏ら。

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