箱根駅伝3位を目指す東洋大の宮下隼人 「4代目・山の神」襲名なるか

東洋大・宮下隼人
東洋大・宮下隼人

 第97回箱根駅伝(来年1月2、3日)で19年連続79回目の出場となる東洋大が11日、オンラインによる会見を行った。前回はシード権ぎりぎりの10位。初優勝した2009年から11年続いていた3位以内を逃した。酒井俊幸監督(44)は「途切れたからこそ、今季は思い切って、新しい東洋大を作り直したいと考え、1年を過ごしてきた。新しい選手が出来てきたので若い力を信じて戦いたい。目標は3位以内。3位以内に戻るということにこだわりたい」と意欲的に話した。

 主将の大森龍之介(4年)が登録メンバーから外れたため、エースの西山和弥(4年)が駅伝主将を務める。1、2年時に連続して1区で区間賞を獲得したが、3年時の前回は14位と苦戦。今季の全日本大学駅伝でも7区で11位と失速した。西山は「ふがいない結果でチームに迷惑をかけてしまったので、最後の駅伝ではチームメートに恩返ししたい」ときっぱり話した。

 吉川洋次(4年)は前回3区で13位と苦戦。2区で区間新記録をマークした相沢晃(現旭化成)がつくった追い上げムードを止めてしまった。「前回は後悔の残るレースになりました。前回の箱根駅伝が終わってからも故障が多かったので、体づくりを一から始めた。ウェートトレーニングをしたり、体のバランスを整えるようにしました。昨季まで、やはり、相沢さんの存在は大きかった。僕もチームメートに安心感を持ってもらえるような走りをしたい。最後の箱根駅伝では区間賞を取りたい」と高い目標を明かした。同じ栃木県出身で高校時代からライバルであり、盟友だった大森主将については「メンバーから外れてしまったが、今もチームをサポートしてくれています」と感謝した。

 相沢が卒業した後の切り札は宮下隼人(3年)だ。前回5区で1時間10分25秒の区間新記録で区間賞を獲得した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、埼玉・川越市の選手寮が閉鎖された春から夏にかけては山梨・富士吉田市の実家に戻り、練習を積んだ。「家の周りはたくさん山があるので、5区を想定しながら走りました」と振り返る。酒井監督は「宮下はさらにレベルアップしています。箱根駅伝5区では先輩の柏原竜二(2009~12年に4年連続区間賞)の後、連続して区間賞を取った選手はいません。狙って取る区間賞は難しいからこそ価値があります」とチームの大黒柱に連続区間賞獲得を求めた。宮下は「目標は自分のタイムを超えること。自分の100%の力を出したい」と意欲を示す。

 ほぼ同じコースで行われた2005年に順大の今井正人(現トヨタ自動車九州)がマークした1時間9分12秒の「事実上の区間記録」の更新も期待される。「初代・山の神」と呼ばれる今井超えを果たせば「2代目」の柏原、「3代目」の神野大地(青学大)に続き「4代目・山の神」を襲名することになりそうだ。

 即戦力ルーキーとして期待される松山和希(1年)は「2区、3区を走ってみたい」と主要区間への出陣を熱望した。「意識する選手は同学年で高校時代から競り合ってきた青学大の佐藤一世君です」と、優勝候補校のルーキーへのライバル意識を隠さなかった。

 「前回の16人エントリーでは『誰を入れるか』と考えましたが、今回は『調子のいい選手が多く、誰を外すか』と悩みました。選手層は厚くなっています」と酒井監督はチームの総合力に自信を持つ。09年から19年まで11年連続3位以内という驚異的な安定感を示した東洋大は、本来の姿を取り戻すために、新春の箱根路に挑む。

 主催の関東学生陸上競技連盟は新型コロナウイルス感染防止対策として、駅伝ファンに「観戦・応援目的での外出はお控えください」というメッセージを発信。シード10校、予選会通過10校、オープン参加の関東学生連合の計21チームが未曽有の大会に臨む。

 東洋大の登録メンバー16人は以下の通り(名前、学年、出身高校)。

大沢 駿(4年)山形中央

小田太賀(4年)浜松商

西山和弥(4年)東農大二

野口英希(4年)松山

吉川洋次(4年)那須拓陽

蝦夷森章太(3年)愛知

腰塚遥人(3年)桐生工

宮下隼人(3年)富士河口湖

久保田悠月(2年)埼玉栄

児玉悠輔(2年)東北

清野太雅(2年)喜多方

前田義弘(2年)東洋大牛久

九嶋恵舜(1年)小林

佐藤真優(1年)東洋大牛久

松山和希(1年)学法石川

村上太一(1年)北見緑陵

スポーツ

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請