福岡国際マラソン途中棄権の神野大地へ、瀬古氏がゲキとエール「自分を解き放って欲しい」

スポーツ報知
トークショーに出席した神野大地(左)と瀬古利彦氏

 19年アジアマラソン選手権覇者の神野大地(27)=セルソース=が8日、自身がプロデュースするスポーツブランド「RETO PROJECT」の記者発表会に出席。それに先だって行われたトークショーでは、日本陸連の瀬古利彦・マラソン強化戦略プロジェクトリーダー(64)から大いなるゲキと励ましを受けた。

 神野はやや不安そうな表情を浮かべて壇上に上がった。6日の福岡国際マラソンを28キロ付近で途中棄権。「16キロ付近で少し遅れて、精神的に『もうダメかも』と思ってしまった」。足の痛みや腹痛などもあって無念のリタイア。「プロとして結果を求められる人生。しっかり受け止めて次に向かいたい」と前を向いた箱根駅伝「3代目・山の神」に、瀬古氏は愛のあるゲキをとばした。

 「オレにとってはね、ある意味裏切ったような走り。全然自分らしい走りをしていないんだよ。地道にいこうよ、地道に。途中で目立ったりなんてしなくていい。最後に目立てばいいんだから。『神野大地』を捨てなきゃ、先はない。何も考えずに、地道にやらないと」

 神野はかみしめるように、時にうなずき、時にうつむくようにして聞き入った。次戦について、神野は「春先は5000メートルや1万メートルでスピードを磨いて、マラソンペースでの余裕を持てればと考えています」と10月に延期となっている東京マラソンあたりに照準を合わせる。しかし、レジェンドはそこにも厳しい言葉を投げかけた。

 「(福岡国際は)16キロで遅れて、28キロで辞めたんでしょ? もうそれは距離走をやった、練習したと思うしかない。来年の(2月の)びわ湖に出ればいいんだよ。もちろん、考えた上で結論は出さないといけないけど、オレは出た方がいいと思うけどなあ。良い練習が積めていたようだし、もったいない」

 トレーニング論についても、週に1日の休息を組み込んでいる神野へ、瀬古氏はプロランナーとして進化のヒントを与えた。

 「週に1日ということは1か月で4日休むわけでしょ。その日に30キロ走っていれば、月間120キロ。1年で1000キロ以上変わる。休んで回復、というのは子供でもできること。走りながら回復、というところまで持って行かないと」

 多くの学びを得た神野は「瀬古さんの言葉を胸に、来年は世陸の選考もあると思うので、意識して取り組んでいきたい」とトークショー前より少し明るい表情を見せた。瀬古氏も「パリ五輪の大事な選手なんだから、頼むよ! 座禅とか精神修行もしなさい。古いとか思うかも知れないけど、陸上を始めた頃を思い出して、ゼロから自分を解き放って欲しい。4年後は頼んだよ」とエールを送った。

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