【メディカルNOW】新型コロナをめぐってGoToが生む対立と分断、その行方は?

マスクをして品川駅を歩く人々(ロイター)
マスクをして品川駅を歩く人々(ロイター)

 新型コロナをめぐって真逆のメッセージが交錯している。一方の代表は入院患者が急増する医療現場から「感染者がこれ以上増えたらパンクする!」という悲痛な叫びだ。東京都医師会などは「GoToキャンペーン」の一時停止を呼びかけている。

 もう一方の代表は「GoToトラベル」を扱う旅行会社の「能登半島豪華旅館2泊3日6万円」といったキャンペーン広告だ。「GoToトラベル」は、札幌市・大阪市・東京都(65歳以上と基礎疾患のある人)は一時停止や自粛となったが、それ以外の地域は従来通り継続している。

 相反するメッセージで国民は分断されている。例えば、地元の知事が「不要不急の外出自粛」を呼びかけると、▼「感染状況は4月の緊急宣言よりひどい。出歩くのは我慢しよう」という人もいれば、▼「政府が『GoTo』やっているくらいだから大丈夫」と気にしない人もいる。

 年代別にみると、感染すると重症化する恐れがある60代以上は自粛派が多いが、50代以下は外出積極派が多いと言える。「GoTo」のせいで人々の足並みがそろわないのだ。

 これから感染状況はどうなるのか。先週は全国の感染者が2500人前後という日が続いた。個人的な感染防止策は呼びかけられても、人との接触を減らすなど実効的な対策は行われていないので、感染拡大は続くだろう。

 グーグルが新型コロナの「感染予測(日本版)」を公開している。さまざまなデータを基にAI(人工知能)が分析して医療関係者向けに作成したものだ。それによると「勝負の3週間」が終わる12月17日の感染者は2300人台、大みそかの31日は3000人を超えると予測されている。新たな対策が必要だ。(医療ジャーナリスト・田中 皓)

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