【松田丈志の目】萩野公介は恐怖心や不安全て払拭…60~70%まで復調

男子400メートル個人メドレー 優勝した萩野公介(右)は隣のレーンの本多灯と笑顔を見せる(カメラ・竜田 卓)
男子400メートル個人メドレー 優勝した萩野公介(右)は隣のレーンの本多灯と笑顔を見せる(カメラ・竜田 卓)

◆競泳日本選手権 第1日(3日、東京アクアティクスセンター)

 新型コロナウイルスの影響で4月から延期されていた大会が開幕し、男子400メートル個人メドレーで、リオ五輪金メダリストの萩野公介(26)=ブリヂストン=が4分13秒32で2年ぶりの優勝を飾った。今年の東京五輪のために設定されていた派遣標準記録4分15秒24を切り、昨年の長期休養からの復帰以降ではベストタイム。五輪会場で初めてとなる大会で「今が最高に幸せ」と、一時の不振から抜け出しつつある姿を披露した。

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 萩野選手は一番良かった頃と比べて60~70%まで復調してきた印象だ。自己ベストまで約7秒あるが、泳ぎに安定感と余裕があり、レースへの恐怖心や練習不足への不安、それら全てが払拭できていた。ISLで多くのレースをこなしたことが奏功した。不調だった頃と、どこが良くなったか。

 【バタフライ】泳ぎが大きくなり伸びがあった。

 【背泳ぎ】ストロークのテンポの左右差がなくなった。

 【平泳ぎ】前に重心が乗せられるようになった。

 【自由形】最後のターンでドルフィンキックをしっかり打てていて、そこからのラストスパートで一段ギアを上げる動きはここ最近はなかった。以前はズルズルと落ちていったが、最後のターンでギアを上げられるようになったのは大きな進歩だ。

 来年4月の選考会に向けては派遣標準記録2(決勝進出レベルの4分15秒24)は切った。ただ2位の本多灯選手ら伸び盛りの若いライバルもおり、この段階で代表権が確実とは断言できない。選考会は何が起こるか分からない、重圧のかかる舞台。事前にどれだけ精神的に優位に立つかが大事だ。ベストな状態は代表内定の瀬戸大也選手しかライバルがいないというところまで持っていくこと。ライバルたちが脅威を感じるレベルまで上げてほしい。(北京、ロンドン五輪男子200メートルバタフライ銅メダリスト)

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