箱根駅伝「偵察メンバー」の掟と悲哀…故郷の家族らは楽しみにするが当日変更に

今年の箱根駅伝スタートの様子
今年の箱根駅伝スタートの様子

 箱根駅伝を主催する関東学生陸上競技連盟(関東学連)は1日、第97回大会(来年1月2、3日)から当日変更できる選手を従来の4人から6人に拡大することを発表した。1日で変更できる選手は4人まで。コロナ禍の中、行われる今大会に向け、より安全な運営を行うため、慎重に議論した結果、新しいルールが決まり、第98回大会以降も同様のルールが適用される。

 箱根駅伝は伝統的に「戦術的」な当日変更が認められている。エースが当日変更で投入されると同時に出番がなくなる選手がいる。欠場が前提の選手は「偵察メンバー」と呼ばれる。

 偵察メンバーには掟(おきて)と悲哀がある。区間登録されると、故郷の家族や恩師は出場を楽しみにするが、現実は走らないことが決まっており、それらの情報は一切、口外してはならない。偵察メンバーに対し、どの監督も「本当に申し訳なく思う」と話す。

 前々回、3区に登録されていた青学大の湯原慶吾(当時1年)は当日変更でエースの森田歩希(現GMO)と交代になった。「今回は偵察メンバーが僕の役割でした。次は走って優勝に貢献したい」と湯原は話していた。その言葉通り、前回は当日変更で10区に起用され、栄光の優勝テープを切った。

 当日変更ルールは「姑息(こそく)」「外れた選手のことを考えていない」という批判があるが、箱根駅伝を志す学生ランナーは、このルールを厳然と受け入れている。(箱根駅伝担当・竹内 達朗)

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