日大、関学大と甲子園ボウルで激突 タックル問題 コロナ禍乗り越え3年ぶり出場 川上「絶望が僕らを強くさせた」

スポーツ報知
第2クオーター、タックルをかわしタッチダウンを決める日大・川上(中)

◆アメリカンフットボール 関東大学1部上位リーグ・TOP8優勝決定戦 日大38―14桜美林大(29日、東京・調布市アミノバイタルフィールド)

 日大が、桜美林大に38―14で完勝し、3年ぶり35回目の甲子園ボウル(12月13日)への出場権を獲得した。第2クオーター(Q)まで17―14の接戦から後半は無失点に抑え、最終Qでは3タッチダウン(TD)の猛攻で21得点を奪い、突き放した。関東王者として挑む甲子園ボウルには5年連続出場を決めた関西王者の関学大と大学日本一をかけて激突。関学大とは、試合中での危険タックルで問題となった18年5月の定期戦以来の対戦となる。

 涙と歓喜の入り交じる勝利の雄たけびが、フィールドにとどろいた。「フェニックス(不死鳥)」の愛称を持つ日大が、タックル問題とコロナ禍の試練を乗り越え、甲子園ボウルの舞台に戻る。18年5月の問題後に就任し、名門をよみがえらせた橋詰功監督(57)は「これでフェニックスとしてのスタート地点に戻ってこられた」と苦難続きの道のりを振り返り、感無量の表情を見せた。

 52回のランプレーで297ヤードを稼ぎ、スコアを見れば38―14の完勝だったが、前半は3点リードの接戦だった。第3Qはともに無得点の足踏み状態。主将のDL伊東慧太(4年)がけがで大一番に出場できず、第2Q途中にエースQBの林大希(4年)が負傷離脱した。「最終Qでエンジンがついた。キャプテンもエースQBもいない逆境になってから、初めて実力を出してくれた」と橋詰監督。「遠回りしてきたけど、やっと(甲子園ボウルへの)景色が見えてきた。林を連れて行くんだ」と奮起したRB川上理宇(4年)の2本のTDランなど最終Qには3TDを決めて、突き放した。

 タックル問題後、前年度の学生王者は秋のリーグ戦に出られなくなり1部BIG8に降格。昨季は全勝優勝で1部上位のTOP8へ復帰した。根性論や上意下達の指導から変え、自主性を求めてきた橋詰監督と意見が合わず衝突することもあった。勝ち気な林が「橋詰さんがいたから来られた」と珍しくむせび泣くと、川上は「絶望の中で僕らは絶望と仲良くなった。それが僕らを強くさせた」と喜びをかみしめた。

 今年の甲子園ボウルは新型コロナの影響で全日本大学選手権決勝トーナメントの形式では行わず、関東と関西の優勝校による東西大学王座決定戦として開催される。事実上の大学日本一を決める舞台の相手は関学大だ。2年前の定期戦を経験している林は「僕らでは操れない運命的なものがあると本気で思った。戻るべき場所で全員フットボールを存分に見せつける」と誓った。(小河原 俊哉)

 ◆日大アメフト部 1940年創部。愛称はフェニックス。橋詰功監督。甲子園ボウル優勝21回、ライスボウル優勝4回。関東学生リーグ1部(TOP8)に所属。チームカラーは赤、白。

 ◆日大―関学大の過去対戦 定期戦を含めて関学大の31勝17敗3分け。甲子園ボウルでは今回で30回目の対戦となり、ここまで日大の17勝10敗2分け。2000年以降では5度対戦し、07、11、13、14年に関学大が勝ち、日大は前回優勝した17年に勝っている。出場回数では3連覇を狙う関学大が5年連続の通算54回目(26勝23敗4分け)で歴代1位。日大は関学大に勝ち優勝した前回出場の17年以来、3年ぶり35回目(19勝13敗2分け)で同2位となっている。

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