侍ジャパンの稲葉篤紀監督(48)が27日、ソフトバンクの周東佑京内野手(24)を東京五輪日本代表の有力候補に位置づけた。代走の切り札として昨秋のプレミア12優勝に貢献したスピードスターは、今季終盤にはチームで1番に定着するなど急成長。指揮官は「内野も外野もできるし、盗塁王もとった。素晴らしい選手に成長した」と、代表が求めるスピードとユーティリティー性を兼ね備えた貴重な存在として期待を込めた。
この日は26日に続き、フェニックス・リーグで日本ハムを指揮。継投策や代走など五輪本番をイメージして采配を振った。1番には長打力のある万波を配置。代表では柳田、山田哲らが一発のある1番打者候補に挙がるが、走力を重視すれば周東をリードオフマンに据える手も十分に考えられる。
今後は状況が許せば12球団の春季キャンプに加え、延期となった米大陸予選と世界最終予選を視察する。「五輪のメンバーは24人になるので大いに悩んでいきたい」と稲葉監督。構想の中で、周東の存在が大きくなっていることは間違いなさそうだ。(宮脇 央介)