翠富士、十両初V 来年初場所での新入幕は確実

十両優勝の表彰を受ける翠富士
十両優勝の表彰を受ける翠富士

◆大相撲11月場所千秋楽(22日・両国国技館)

 焼津市出身の東十両2枚目・翠富士(24)=伊勢ケ浜=が、初の十両優勝を果たした。本割では西同10枚目・旭秀鵬(32)=友綱=にはたき込みで敗れ10勝5敗で並ばれたが、優勝決定戦では旭秀鵬を押し出しで下した。今年春場所で新十両に昇進以降順調に番付を上げ、来年初場所(1月10日初日・両国国技館)での新入幕が確実な情勢となった。

 万雷の拍手の中、優勝を決めた翠富士は安どの表情で少し上を見やった。「できれば本割で勝ちたかったが、2番目(優勝決定戦)で勝てて良かった」と胸をなで下ろした。これまで幕下以下でも各段優勝の経験はなく、初の“タイトル”を手にし「本当にうれしい」と笑顔を見せた。

 勝てば優勝が決まる本割では不覚をとった。攻め立てたが、硬さからか足が出ずにはたき込まれた。いったん戻った支度部屋で髪を結い直しながら、付け人と「どうしようか」と相談していたところ、姿を見せたのが部屋付きの安治川親方(元関脇・安美錦)だった。

 現役時代は業師としてならした同親方は「胸からいけ」と助言。翠富士は「『胸から!?』と思ったけど、胸からいったら引き技は食わない」。決定戦ではその通りに胸から真正面で当たると左前みつを取り、右を差して前へ出た。最後は相手が内無双を仕掛けたタイミングで押し出し。「(助言に)従ってやったら勝てた」と振り返った。

 来場所の新入幕は確実。「テレビでいつも見ていた人たちと当たれるので、できる限りいっぱい勝ちたい」と心待ちにした。171センチ、118キロ(公称は114キロ)で決して大きな体ではないが、最近は炎鵬(宮城野、169センチ、92キロ)や部屋先輩の照強(169センチ、114キロ)ら小兵が幕内の土俵を沸かせている。場所ごとに3キロほど増量しているという成長著しい新星候補は「炎鵬関たちを見ていて、自分もそうなりたいと思っていた」。故郷・静岡で応援してくれている多くのファンのためにも、新春の土俵でも暴れ回る。(三須 慶太)

 ◆翠富士 一成(みどりふじ・かずなり) 本名・庵原一成。1996年8月30日、焼津市生まれ。24歳。伊勢ケ浜部屋。飛龍高から学生相撲の強豪・近大に進学したが、中退して2016年秋場所で初土俵。今年春場所で新十両に昇進した。ここまでの通算成績は123勝77敗。171センチ、118キロ。得意は押し、肩すかし。憧れの力士は元関脇・鷲羽山と元幕内で現在幕下の北はり磨。

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