【山村宏樹“一発解投”】岸、則本の2枚看板が年間通じて活躍できず失速…来季、石井一新監督の投手起用に期待

今季無敗で7勝を挙げたが2か月戦列を離れた岸
今季無敗で7勝を挙げたが2か月戦列を離れた岸
8月28日を最後に勝ち星を挙げられなかった則本昂
8月28日を最後に勝ち星を挙げられなかった則本昂
今季のパ・リーグの順位と主な部門別成績
今季のパ・リーグの順位と主な部門別成績

 昨季3位だった楽天は今季、三木肇新監督(43)の下で挑んだが、4位という結果に終わった。スポーツコメンテーターの山村宏樹氏に「一発解投」の特別編として今季の戦いぶりを振り返ってもらった。(取材・構成=高橋 宏磁)

 楽天は今シーズン、8月中旬まではソフトバンクと首位争いを繰り広げていました。快進撃を支えたのはリリーフ陣。コロナ禍で調整も大変だった中で、特に序盤は中継ぎ陣が奮闘していました。

 ただ8月下旬に3位に転落すると、9月以降は2位に再浮上することはできなかった。リリーフ陣で落としたゲームもありました。その原因の1つをあげるなら、2枚看板である則本(昂大)と岸が年間を通じて活躍できなかったことが大きいと思います。

 則本(昂)は8月28日の西武戦(楽天生命パーク)での勝利(6回1失点)を最後に、7試合連続勝ちなしで今季を終えました。一方の岸は11試合に登板し7勝0敗という成績ですが、7月中旬から約2か月、戦列を離れました。この2人が涌井のようにシーズンを通して安定した投球を見せられていたなら、リリーフ陣にかかる負担も変わっていたと思います。

 打線は浅村栄斗と鈴木大地の2人が引っ張っていた印象ですね。今年は外国人野手は(ジャバリ)ブラッシュと(ステフェン)ロメロの2人で戦うと決めて、(ゼラス)ウィーラーを巨人にトレードした。ウィーラー本人のことも考えてのトレードでしたが、肝心のブラッシュの調子が上がってこない。ブラッシュの不調が誤算でした。

 チーム全体として見るなら、シーズンを通してスタメンを固定できなかったのも、この順位に終わった要因の1つだと思います。そして三木監督は就任時に機動力野球を掲げていましたが、なかなか足を使った野球はできなかった。チームの盗塁数はリーグワーストの67。辰己(涼介)、小深田(大翔)ら俊足の選手はいましたが『失敗してもいいから、足を使って攻めるんだ』という姿勢は見えなかった。盗塁に関してはイーグルスの永遠の課題なのかもしれませんが、とにかく失敗を恐れず仕掛ける姿勢も必要だと思いますね。

 来季は石井一久GMが監督を兼任します。やはり投手出身の監督ですから、投手の起用法に関しては大いに期待したい。今季は投手の起用法に関して、少なからず疑問に思った試合がありました。『なぜ、ここで先発を交代させるのか』、『なぜ、このタイミングでこの投手を登板させるのか』と思った試合がありました。

 その答えは、おそらく、チームのルールを優先させたからだと思います。たとえば『先発投手は100球がめど』とか『リリーフ陣に3連投はさせない』とか。先発投手のコンディションや相手チームの状態よりも、ルールを優先した結果、負けた試合が何試合もあった。

 高梨(雄平)を(巨人に)放出したことで、左のワンポイントがいなくなった。その影響もあったかと思いますが、リリーフ陣のつなぎ方に関しても疑問に思うことがありました。コロナ禍で戦い方が難しかったのは分かりますが、改善の余地はあると思います。

 GMとしてドラフトで自分で獲得した選手もいる。フロントのトップとして、膨大なデータにも目を通している。何よりヤクルト時代は、故野村克也監督の薫陶を受けて結果を残した大投手ですから、投手の起用法は期待したいですね。

(スポーツコメンテーター)

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