リアル版プロ野球ゲーム「プロ野球スピリッツA」の予選会に66万人が参加!プロデューサーが語る人気の秘密

無観客でリモート開催された予選会
無観客でリモート開催された予選会

 モバイルゲーム「プロ野球スピリッツA」の最強プレーヤーを決めるKONAMI主催のeスポーツ大会「プロスピA チャンピオンシップ(スピチャン)」の2020シーズンの予選会が、このほど行われた。Play Station4版の「プロ野球スピリッツ2019」を競技タイトルとした初のeスポーツ大会「プロ野球スピリッツ王座決定トーナメント2020」も開催が決定。コロナ禍で大会を先導する思いや経緯を、プロデューサー・山口剛氏とアシスタントプロデューサー・清水香介氏に聞いた。(増田 寛)

  • ドリームチームをつくることができるのも醍醐(だいご)味のひとつ
  • ドリームチームをつくることができるのも醍醐(だいご)味のひとつ

 KONAMIのeスポーツタイトルには、プロスピと同じく野球ゲーム「実況パワフルプロ野球(パワプロ)」もある。パワプロは2頭身のデフォルメされたキャラクターだが、プロスピは選手のリアリティーを求め、より野球らしさを追求している。山口氏は「プロスピの大会を開こうとなったのも、パワプロがきっかけ。もともと、プロスピでもeスポーツをやりたいとは思っていた」。念願かなっての大会だった。

 コロナ禍でエンタメ業界が大打撃を受ける中、今月14日には「スピチャン」の北海道・東北ブロックの予選が行われ、YouTubeでの同時視聴者数は2万人を超えた。成功の背景には、3月にパワプロを競技タイトルにして行われたプロ野球球団対抗戦「プロ野球“バーチャル”開幕戦」と、6月に行われた「日本生命 “バーチャル”セ・パ交流戦」を、オンラインで配信した経験が生きたという。

 今大会は、生ライブ配信で行われ、選手自身が自宅で対戦映像の撮影を行った。予選会では、撮影機材としてスマートフォンと三脚を選手の自宅に送り、ライブ配信とリモート開催を同時に成功させた。大会の滞りない運営に山口氏は「パワプロが土台となってくれているのは間違いない。生配信での指示出しなど、ぶっつけ本番だと分からないところも経験できているのは大きい」とうなずく。

 大会参加人数は66万人で、昨年の32万人から2倍以上に増えた。清水氏は「これだけ多くなるとは思っていなかった」と驚く一方で、「配信文化が定着したからでは」と分析する。

  • パワプロよりもリアルな選手が魅力のプロスピ(広島:鈴木 誠也)
  • パワプロよりもリアルな選手が魅力のプロスピ(広島:鈴木 誠也)

 「スキルのあるプレーヤーがYouTubeに動画をあげ、それを見て自分もうまくなろうと思う人が増えた。スマートフォンでプレーできるので、『自分にもできるかもしれない』と思ってもらえたのが大きい。ステイホーム期間で、プロスピに触れる人も増えたと思います」。カブスのダルビッシュ有投手も没頭するなど、現役選手がプレーしていることも大きいという。

 今大会の見どころは、ドリームチームをつくれること。パワプロを競技タイトルとした「eBASEBALLプロリーグ」は、プロ野球12球団による対抗戦のため、選手の所属する球団のプロ野球選手しか使えない。一方で、今大会ではNPBの現役選手、OB選手らを球団の縛りなく使用することができる。14日の予選会では、巨人の坂本勇人内野手ら現役選手はもちろん、巨人OBのクロマティさんを起用したり、大魔神こと佐々木主浩投手を守護神に据えるプレーヤーもいた。

 優勝賞品も独特だ。eスポーツの大会といえば、優勝賞金額が目を引くが、今大会では賞金がない。山口氏は「野球ファンにより喜んでいただくために」と、優勝者には特派員として2021年プロ野球キャンプ地に派遣される権利が贈られる。コロナ禍の影響もあり、球団によって対応は異なるが、報道陣が取材するスペースや、現役プロ野球選手との交流機会が設けられる。

  • パワプロよりもリアルな選手が魅力のプロスピ(西武:山川 穂高)
  • パワプロよりもリアルな選手が魅力のプロスピ(西武:山川 穂高)

 プロ野球は開幕が遅れ、セ・パ交流戦が開催されないなど、前代未聞のシーズンとなった。その中で、コロナに強いといわれたeスポーツ側から、野球の話題を提供し続けた。「これはもう一つのプロ野球なんです」と山口氏。パワプロとプロスピの両輪で、野球界を盛り上げていく。

 「プロ野球スピリッツ2019」を競技タイトルとした初のeスポーツ大会「プロ野球スピリッツ王座決定トーナメント2020」も開催が決定し、10月から予選会が行われている。来年の1月9日に決勝戦が開催される。決勝大会の試合の様子は「YouTube」と「OPENREC.tv」で配信する予定だ。

 Play Station4を用いて行われるため、モバイル版とは格段に画質が良くなり、よりリアルな野球の臨場感が楽しめるようになっている。山口氏は「野球ファンがどう反応するのか、今から楽しみです。今後も続けていけるのであれば、続けたい」と意気込んだ。

 ◆「プロ野球スピリッツ」 2004年から発売されているリアル版プロ野球ゲームシリーズのタイトル。略称「プロスピ」。選手はその年度のNPBに所属する実在のプロ野球選手やOB選手などで、実際のシーズンでの成績に基づいた能力が設定されている。15年にリリースされたモバイル版「プロ野球スピリッツA」(略称「プロスピA」)は10月時点で累計2200万ダウンロードを突破した。

無観客でリモート開催された予選会
ドリームチームをつくることができるのも醍醐(だいご)味のひとつ
パワプロよりもリアルな選手が魅力のプロスピ(広島:鈴木 誠也)
パワプロよりもリアルな選手が魅力のプロスピ(西武:山川 穂高)
すべての写真を見る 4枚

スポーツ

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請