来年7月退団の宝塚歌劇花組トップ娘役・華優希「『はいからさんが通る』の紅緒に励まされてきた」

スポーツ報知
退団会見を行った宝塚歌劇花組トップ娘役・華優希

 来年7月4日付での卒業が発表された宝塚歌劇花組トップ娘役の華優希(はな・ゆうき)が17日、兵庫・宝塚大劇場で退団会見を行った。

 純白のドレス姿で会見し、涙はなし。「こんなにも愛にあふれた世界にいさせていただいた幸せを強く感じました。未熟な私を応援していただいた皆さんの温かい思いにお返しできるよう、よりよい舞台を届けられるよう精進していきたい」と残り8か月の完全燃焼を誓った。

 2014年入団の、記念すべき第100期生。19年4月に前花組トップスター・明日海りおの4人目の相手役として花組トップ娘役に就任した。「光栄過ぎる、喜びの大きいお話でしたが、責任ある立場。卒業する時期も考えなければと思いました」。

 同11月の明日海退団後、後を受け継いだ柚香光(ゆずか・れい)のトップお披露目公演「DANCE OLYMPIA」(今年1月)の稽古中に卒業を決心し、柚香に報告したという。「明日海さん、柚香さん、本当に素晴らしいお2人の相手役を務めさせていただき、私にはもったいないほどの幸せを与えていただきました」。柚香には「最後まで一緒に頑張って、“濃い学び”をしていきましょう」と声をかけられたという。

 花組メンバーには「はいからさんが通る」の東京千秋楽(15日)の数日前に発表。「『驚いた』と声をかけてくださる方が多くて。今は楽屋でも密にお話しできる状態ではないのですが、温かいお言葉をいただいて、さらに感謝の気持ちに包まれました」。同期の宙組トップ娘役・星風まどかには「直接会って話したい」と東京公演の前に対面して報告。星風は「とにかく寂しい」と惜しんだという。

 柚香とは2017年の外部劇場公演「はいからさん―」でコンビとして共演。おてんばなヒロイン・花村紅緒は華の当たり役となった。今年3月に「はいからさん―」の異例の大劇場再演で本拠地お披露目となるはずだったが、新型コロナウイルスの影響で延期・休演が続き「公演休止期間がとても長かったので、心が揺らぎ、(退団が)寂しいという気持ちも生まれました」。それだけに、入団から6年半で一番思い出深い作品も同作を挙げ「この(コロナ禍の)期間を一緒に乗り越えてくれたよう、3年前の初演で出会わせていただいてから、ずっと紅緒さんに励まされてきた。一生忘れられない役になると思います」と、しみじみと話した。

 来年1、2月は「NICE WORK IF YOU CAN GET IT」を上演。退団公演は同4~7月の「アウグストゥス―尊厳ある者―」「Cool Beast!!」でトップ娘役としては大劇場公演3作での卒業となる。「しっかり前向きに、一つ一つの課題に向き合っていきたい」。退団後の進路については「まずは目の前の舞台を一生懸命に取り組みたい」と言及しなかった。

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