【メディカルNOW】新型コロナ感染過去最多でもPCR検査が増えない不思議

スポーツ報知
PCR検査(ロイター)

 先週13日、新型コロナの国内感染が過去最多の1704人に上り、今年8月の第2波(ピーク時1605人)を超える第3波に襲われている。冬を前にして第3波の入り口に立ったばかりで、どれほど感染が広がるか危惧されている。

 しかし、政府は緊急事態宣言を出したり、「Go To キャンペーン」を見直すつもりはなく、その代わりに「感染が拡大している地域で、大規模で集中的な検査や、クラスター対策の専門家の派遣、保健師の広域的な派遣調整など自治体の取り組みを支援している」(菅首相)と言っている。

 本当だろうか。厚労省がPCR検査数を公表しているが、1日平均2万2000件前後は9月以来変わらない。首相が言う「大規模で集中的な検査」が行われているとは思えない。

 政府は当初からPCR検査に消極的だった。検査を「中国武漢に滞在歴がある者」と制限したため検査を受けられず、死後に感染が確認された例もあった。当時、PCR検査を抑制した理由は医療崩壊を防ぐためとされた。検査を抑制したため新型コロナの封じ込めに失敗し、緊急事態宣言解除後の第2波、そして今回の第3波を招いている。

 なぜ今も政府がPCR検査を抑制しているのか。責任者が説明しないので推測すると、検査を増やすと感染者が今の数倍に上り、「Go To キャンペーン」の中止や緊急事態宣言を出すことになる。つまり、社会経済活動を制限することになるから、PCR検査を抑制しているのではないか。

 しかし、陽性率(検査した人のうち陽性者の割合)が10%にもなれば検査を増やさざるを得ない。検査を増やせば、感染者もケタ違いに増えるだろう。欧州各国の規制再発動は人ごとではない。(医療ジャーナリスト・田中 皓)

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