◆陸上 順大記録会(14日、千葉・印西市、順大さくらキャンパス)
男子1万メートル競歩で、21年東京五輪20キロ競歩代表内定の池田向希(東洋大)が、日本歴代2位となる37分25秒90の好記録をマークした。
トップで日本新をマークした高橋英輝(富士通)には0秒69差で惜敗したが、果敢に先頭を引っ張る積極的な歩きを見せた。速いだけでなく、酒井瑞穂コーチに指導を受けながら作り上げてきた美しい歩型が魅力。「(ペースが速くても)大きく崩れずに歩き切れたのは収穫。今回は記録会だったけど、次につながる収穫が多くあったと思う」とうなずいた。
今記録会は世界陸連(WA)非公認ながら、スペイン選手が持つ現在の世界最高(37分53秒09)も上回っている。今後のターゲットは、鈴木雄介(富士通)が持つ、20キロ競歩の世界記録(1時間16分36秒=2015年)の更新だ。「トラック種目でスピードのベースを上げられたから、今は(世界新を上回るペースの1キロ)3分40秒でもびびらずにいける」と手応えをにじませた。
東京五輪の20キロ競歩代表は、1万メートル日本新の高橋に加え、19年ドーハ世界陸上王者の山西利和(愛知製鋼)が内定している。五輪まで残り9か月。高め合えば、表彰台独占さえ夢ではない。「そうなれば、日本の競歩界もレベルアップするし、下の世代も(刺激を受けて)上がってこられる。自分達は先輩方の築き上げてきたもののおかげで世界と戦えているので、しっかり形にして恩返しをしたい」と力を込めていた。