岡村隆史の結婚と八木亜希子アナ復帰へのエール…ラジオというメディアの温かさを感じた午後

10月22日の「ナインティナインのオールナイトニッポン」の放送終了後、報道陣の結婚への質問に答えた岡村隆史
10月22日の「ナインティナインのオールナイトニッポン」の放送終了後、報道陣の結婚への質問に答えた岡村隆史
原因不明の難病を克服し、ラジオ復帰を果たした八木亜希子アナウンサー
原因不明の難病を克服し、ラジオ復帰を果たした八木亜希子アナウンサー

 1人のパーソナリティーがまるで自分1人に話しかけてくれているような、ほっとする時間―。ラジオというメディアの持つ温かさ、そして、その制作に携わっている人たちの温かさを直接、感じる会見だった。

 11日、東京・有楽町のニッポン放送で行われた檜原麻希社長(59)の定例会見。営業成績の報告などを終え、自由質問の時間になったとたん、あのおめでたいニュースへの質問が飛んだ。

 「岡村さんが番組内で結婚を発表しましたが?」―。

 10月22日深夜に生放送された「ナインティナインのオールナイトニッポン」(木曜・深夜1時)で30代の一般女性との結婚を電撃発表したお笑いコンビ「ナインティナイン」の岡村隆史(50)。相方・矢部浩之(49)の繰り出す質問に「(吉本の独身芸人の)アローン会を卒業します」と宣言。自身の結婚を名付けるならと聞かれ、「支えられ婚です」などと答えた一夜について聞かれた檜原社長は「4月にいろいろありまして…」とポツリ。いきなり“あの一件”へのコメントが飛び出した。

 今年4月23日の放送で岡村の口から飛び出した女性蔑視及び職業差別とも取れる問題発言。多くの反発を生み、謝罪に追い込まれた一幕を話の枕に振った檜原社長は「結論から言いますと、最高のハッピーエンディングになったなと言うお祝いの言葉をご本人にもお伝えしましたし、何よりもリスナーの人たちが岡村さんを支え続けてきた半年の末に、ああいうグッドニュースをご本人がラジオで発表できたのは良かったなと思います。ニッポン放送としても、スタッフ一同、非常に喜んだグッドニュースでございました」と一気に話すと、笑顔を見せた。

 問題発言の1週間後の放送での岡村の謝罪、5月14日放送からの矢部のパーソナリティー復帰による6年ぶりの「ナインティナインのオールナイトニッポン」の復活。まさに激動の半年間を「最高のハッピーエンディング」と表現した同社長の笑顔に岡村への心の底からのエールを感じ取ったから、私はもう1人、苦難の1年を過ごした女性についての思いも聞きたくなった。だから聞いた。

 「難病に苦しんだ八木亜希子さんが10月3日の番組で復帰しました。社長は直接会って、なんらかの言葉をかけましたか?」―。

 原因不明とされる難病・線維筋痛症のため、昨年12月24日から芸能活動を休止していた八木亜希子アナウンサー(55)が10月3日放送の同局「LOVE&MELODY」(土曜・前8時半)で番組復帰した。

 9か月ぶりとなったスタジオで「ご心配おかけしましたが、今週から戻ってまいりました。おかげさまで爽やかな土曜日の朝になりました」とあいさつ。「ゆっくりやろうと思っていたけど、(スタジオに)足を踏み入れた瞬間、泣きだしてしまいそうでした」と感極まった様子で話した八木アナの様子に私も心底、安堵していたから口をついた質問だった。

 今度も笑顔でこちらを見た檜原社長は「ご本人にお会いすることができ、実はお手紙もいただいたんですけど」と明かすと、「すごくお元気になられていて、すごく良かったなという、とにかく、その一言です」と続けた。

 その上で「ラジオに対して熱い思いを持ち続けて闘病されて、無事復帰できたことが何よりもうれしいなと思っています。今後、いろいろな人にラジオを通じて声がけされる時に、より一層、パワーを発揮されると思いますので、応援しているという感じです」と答えてくれた。

 そう、「ラジオに対しての熱い思い」という言葉こそがキーワードだ。

 ニッポン放送の定例会見を取材し始めて2年近く経つが、常に感じるのが、ラジオという媒体への強い誇り、愛着とリスナー・ファーストの姿勢だ。

 岡村の問題発言直後の会見でも檜原社長は「我々も、スタッフも、岡村さん本人も、矢部さんも批判を真摯(し)に受け止め、その上でリスナーの皆さまには温かい『もう1回、頑張って!』というリアクションをいただいた。リスナーには感謝の気持ちでいっぱいです」と、あくまでもリスナーの声に後押しされての番組継続であることを強調していた。

 私自身もスターたちが、そっと自分1人に話しかけてくれているかのようなラジオ番組の数々に大きな勇気をもらってきた。

 大学受験のプレッシャーや人間関係におしつぶされそうだった高校時代、独り寝の夜に夢中になって聞いて、今や懐かしいカセットテープにも録音。学校に持ち込んでは友人たちと聞き合って再度、爆笑したのが、1981年から90年まで放送された「ビートたけしのオールナイトニッポン」だった。

 83年から89年まで放送の「鴻上尚史のオールナイトニッポン」では、鴻上さんの言葉に踊らされ、番組放送後の東京・日比谷公園での「早朝ジェンガ」に参加しようとしたこともある。

 テレビとは段違いのマンツーマン感の強さと包み込んでくれるような温かさこそ、ラジオという媒体の唯一無二の魅力。新型コロナとの闘いの中、ギスギスとし、他人への厳しさばかりが目立つ世の中で、ほっとする時間を与えてくれる存在こそが“ラジオの時間“。私は今日もそっと、その温かい響きに耳を傾ける。(記者コラム・中村 健吾)

10月22日の「ナインティナインのオールナイトニッポン」の放送終了後、報道陣の結婚への質問に答えた岡村隆史
原因不明の難病を克服し、ラジオ復帰を果たした八木亜希子アナウンサー
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