日本ハムの中田翔内野手(31)が10日、Bクラスに終わった今季からの巻き返しに向けて若手の台頭を求めた。「今年1年は不安に感じることは何一つなかった」と、若手の突き上げがなかったことを厳しく指摘。現在、みやざきフェニックス・リーグに参加中の清宮幸太郎内野手(21)ら未来の主力候補たちへ「チームにどう貢献していくべきなのか。もう一度、一人一人が考え直してやっていく必要があるんじゃないか」と、訴えた。
中田の表情は厳しかった。チームが2年連続の5位に終わり、4年連続のV逸。自身は今季、プロ13年目で最多となる31本塁打、108打点で4年ぶり3度目の打点王を獲得したが、個人記録よりチームの成績に悔いが残った。巻き返しを期す来季へ、主砲は若手の突き上げの重要性を説いた。
「やっぱり、若い子たちはもっと出てこないといけない。上位にいるチームを見ると若い子が出てきている。そういうチームはやっぱり強いんだな、と今年1年見てて思った。正直、今年1年は不安を感じることは何一つなかった。僕らも頑張らないといけないなと思わせてくれるような選手が出てくれば、チームも強くなるし、個々のレベルも上がっていくと思う」
チームの将来を案じるからこそ、厳しい言葉が口を突いた。「僕らの若い頃は夜間練習は強制だったりして、それが自分のためになった。今はそういうのほぼないみたいだけど、やはり練習の量、質は大事だと思う。僕もコーチや先輩方にケツをたたかれながらやってきました」と、下積みの大切さを力説。現在、フェニックス・リーグに参加中の若手へ「チームにどう貢献していくべきなのか。もう一度、一人一人が考え直して、やっていく必要があるんじゃないか」と訴えた。
同じ一塁を定位置とし、打率1割9分、7本塁打にとどまった清宮に対しては「今年に関しては眼中にもないという感じだった」と辛口評価。その一方で「最終的には清宮がチームの看板選手というか、このチームを引っ張っていかないといけない存在になると思う」とも語った。厳しい言葉は、中田なりの期待の裏返しに違いない。