【巨人】坂本勇人、藤川球児に惜別フルスイング「すごくいいボール」 原監督演出最後の名勝負

9回無死、藤川(手前)と対決し豪快な空振り三振に倒れる坂本(カメラ・石田 順平)
9回無死、藤川(手前)と対決し豪快な空振り三振に倒れる坂本(カメラ・石田 順平)
巨人・坂本と阪神・藤川の対戦成績
巨人・坂本と阪神・藤川の対戦成績
阪神・藤川の年度別投手成績
阪神・藤川の年度別投手成績

◆JERAセ・リーグ 阪神0―4巨人(10日・甲子園)

 巨人・原監督が最後の名勝負を演出した。藤川のラストマウンドとなった9回先頭の代打で坂本が登場。148キロをフルスイングで空振り三振に倒れると、甲子園の今季最多2万1392人のファンから惜しみない拍手が送られた。

 坂本が藤川の火の玉ストレートに、こん身のフルスイングで応えた。バットが空を切ると、甲子園から大きなどよめきと、拍手が沸き起こった。「すごくいいボールがきていました。最後、こうやって阪神・巨人戦で打席に立ったというのは光栄なこと」。敵の大歓声だが、心地よかった。

  • 藤川(左)に花束を渡してねぎらう坂本
  • 藤川(左)に花束を渡してねぎらう坂本

 試合前の花束贈呈では、大きな花束を手渡し、笑顔で言葉を交わした。この日はベンチスタートだったが、9回先頭の代打で登場した。藤川との最後の対戦をかみ締めるように打席に向かった。1ボール2ストライクから、最後は148キロに空振り三振した。「梅ちゃん(梅野)に『全然まだまだできるね』って話をしていたんですけどね」。レジェンドの引退をさみしそうに振り返った。

 藤川から長年、好敵手として意識されてきた坂本。思い出深いのは、09年5月2日の阪神戦(甲子園)で球児から初ホームランを放ったことだという。同点の9回無死。151キロの直球を粉砕し、決勝ソロをお見舞いした。「鮮明に覚えているし、それがすごく自信になった」。その後、通算2000安打を達成するスーパースターへと上り詰めるきっかけとなった一発だったに違いない。

  • 球児から初本塁打を放った坂本勇人(2009年5月2日撮影)

    球児から初本塁打を放った坂本勇人(2009年5月2日撮影)

 坂本に続き、代打で打席に向かったのは中島だった。09年、第2回WBCでは藤川とチームメートで世界一を経験した。「今日も手が出てしまいそうな伸びてくる球でした」。148キロの真っすぐに空振り三振に倒れると天を見上げ、悔しさをあらわにした。

 最高の舞台を“アシスト”したのは原監督だった。指揮官にとっても第2回WBCで侍ジャパンの監督と選手として世界の頂点に立った思い入れの強い投手だ。9回、藤川が登場すると、あえてスタメンから外し、代打待機させていた坂本を送った。「やっぱり、うちを代表する選手と対戦させたかった」。伝統の一戦で、幾度も目の前を阻まれた投手へ敬意であり、最高のはなむけだった。

 9月1日に行われた引退会見で藤川が「粉骨砕身」という表現を用い、いつ最後の登板になってもいい覚悟でマウンドに立っていたという告白に、深い衝撃を受けたという。「1球にかける思いで、投げ抜いた人だね。1球たりとも7割、8割の力では野球をしなかった。歴史に残る選手の一人。プロ野球界の宝物がまた、次の世界に飛び立ったということ」とねぎらいの言葉を贈った。宿敵・藤川の雄姿を巨人のみんなも一生忘れることはない。(小林 圭太)

試合詳細
9回無死、藤川(手前)と対決し豪快な空振り三振に倒れる坂本(カメラ・石田 順平)
巨人・坂本と阪神・藤川の対戦成績
阪神・藤川の年度別投手成績
藤川(左)に花束を渡してねぎらう坂本
球児から初本塁打を放った坂本勇人(2009年5月2日撮影)
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