体操男子個人総合で五輪2連覇の内村航平(31)=リンガーハット=が7日、オンライン上で会見し、新型コロナウイルスに偽陽性となった件について「絶対うそだろ、と思った」などと率直な心境を明かした。先月28日に受けた検査で一度は陽性判定を受けたが、同30日の再検査で陰性が確認され、日本、米国、中国、ロシアの4か国による国際大会(8日、東京・国立代々木競技場)へも参戦。コロナ禍が表面化して以降、五輪競技で初めて海外から選手を招いて行う今大会は、来夏の五輪本番へも重要な試金石になる。
◆航平に聞く
―今大会の位置づけは。
「2年ぶりの国際大会なので、『戻ってきた感』がある。コロナ禍で試合が積めていなかったので、東京五輪へステップアップの試合という形で。特別な意味を持った大会だというのは分かっているけど、僕の中では五輪に向けた一つの通過点という位置づけ」
―新型コロナ偽陽性の受け止めは。
「感染経路が不明すぎるというか、僕自身(陽性判定には)疑いを持っていた。なんで偽陽性なんだ、みたいな気持ちは全くない。偽陰性(陽性なのに陰性判定)の方が(感染拡大させる可能性があるから)怖いと思う。偽陽性で良かった」
―体操が、日本での国際大会再開の先陣を切る。
「(国際連盟会長の渡辺)守成さんがいち早く行動し、実行してくれたことに感謝している。僕は特に何もできていないし、選手としてしっかり演技するだけ」