内村航平、偽陽性に「1~2%の確率を引いちゃうんだなと」

国際大会の日本代表選手
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内村航平
内村航平

 体操男子個人総合で五輪2連覇の内村航平(31)=リンガーハット=が7日、オンライン上で会見し、新型コロナウイルスに偽陽性となった件について「絶対うそだろ、と思った」などと率直な心境を明かした。先月28日に受けた検査で一度は陽性判定を受けたが、同30日の再検査で陰性が確認され、日本、米国、中国、ロシアの4か国による国際大会(8日、東京・国立代々木競技場)へも参戦。コロナ禍が表面化して以降、五輪競技で初めて海外から選手を招いて行う今大会は、来夏の五輪本番へも重要な試金石になる。

 コロナ関連の質問が飛び、画面越しの内村がふっと表情を緩めた。「これが今日、皆さんが聞きたい本題ですもんね。正直、最初陽性って言われた時は、絶対うそだと思いました」。都内の味の素トレセンで調整中だった先月28日の検査で陽性反応が出たが、結果的に陰性の検体が誤って陽性判定される偽陽性だった。「陽性と出ると、これだけ多くの人に迷惑や影響があると知れた」と実感を込めた。

 思わぬ騒動にも、心は落ち着いている。陽性判定後、宿舎に隔離された2日間はコロナやPCR検査について調べ尽くした。「1~2%は偽陽性が出ると聞いて、その確率を引いちゃうんだな、と。ぬれぎぬは一番嫌だけど、あり得るんだなと思った」。器具は触れなくても、自室のマットレスの上で宙返りをするなどして、可能な限り調整に励んだ。選手同士で各自練習の様子を無料通信アプリ「LINE」で共有し、士気も向上。「どんな状況でもやるしかない」と内村は思い定めた。

 五輪で3個、世界体操で10個の金。「難しいことを、いかに普通にやるか」を信条に歩んできた。今大会も同じだ。コロナ禍が表面化後、五輪競技で初めて海外勢を招く大会だけに、宿舎と競技会場の往復以外は外出禁止。毎朝のPCR検査も含め、厳戒態勢で行われる。「いつもと違う以上、いかに『普通じゃない』ことを『普通』にやるかが大事。普通じゃないことを意外と楽しめている自分もいる」と風格を漂わせた。

 東京五輪は両肩痛の影響で、鉄棒のスペシャリスト枠で出場を狙う。9月の全日本シニア選手権では、H難度の「ブレトシュナイダー(コバチ2回ひねり)」を投入し、両肘が曲がるミスが出て6位。今回も同じ大技を構成に入れると明言した。コロナ禍で試金石の今大会。「どこかの競技が扉を開けないといけないとは思っていた。しっかり演技をするのが僕らの仕事。その上で感染者が出ないとか、けが人が出ないとか、五輪に向けていいモデルケースになるのかな」。さまざまな思いを込め、内村は演技台に立つ。(細野 友司)

 ◆内村経過

 ▼10月21日 男女選手各4人全員がPCR検査を受け、陰性。

 ▼同28日 選手全員がPCR検査。

 ▼同29日 内村が陽性と判明。

 ▼同30日 内村は3か所でPCR再検査。

 ▼同31日 医師団が「偽陽性」と結論。

 ▼11月1日 合宿再開。内村も午後から合流。

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