ゴールドグラブ賞、昨年までの投票なら前田健太 今回と同じ選出方式なら18年は田中将大が受賞していた

前田健太(ロイター)
前田健太(ロイター)

 今季のメジャーリーグのゴールドグラブ賞が3日(日本時間4日)、発表され、最終候補に入っていたツインズの前田健太投手、レッズの秋山翔吾左翼手の受賞はならなかった。マリナーズで01年から10年まで受賞したイチロー外野手に次ぐ日本人2人目の栄誉には届かなかった。今季は新型コロナウイルス感染拡大で公式戦が60試合になった上、カードは同一地区に限られたため、従来の監督やコーチによる投票などではなく、アメリカ野球学会の守備指数トップの選手が選ばれた。

 この守備指数は同学会が算出した「SABR Defensive Index」(SDIと略)という数値によるもので、前田はア・リーグ2位、秋山は3位だった。

 SDIは2013年にスタート。一般的にも知られてきた守備防御点(DRS=Defensive Runs Saved)のほか、守備範囲を示すUZR(Ultimate Zone Rating)など複数の守備指標をトータルして出している。

 このゴールドグラブ賞選出にあたっては、例年SDIの数値を投票の25%考慮しながら監督、コーチの投票(自軍の選手には投票できない)と併せて受賞者を選出していたが、今季は前記の理由でこのSDIトップの選手を選んだ。

 もし、昨年までだったら今季2勝3敗、防御率3・99(規定投球回未満)のキャニングよりも6勝1敗、同2・70の前田に票が流れた可能性は、少なくない。それだけに、前田にとっては“ついていなかった”と言わざるを得ない。

 このSDIのランキングを遡ってみると2018年にヤンキースの田中将大投手が3・4点で、2位に0・9ポイント差を付けてア・リーグトップだった。つまり今年と同じシステムなら受賞していたのだ。

 しかし、監督、コーチは2014年から16年まで3年連続受賞していたD・カイケル(アストロズ)が8位の1・1という数値に甘んじていることを考慮せずに、2年ぶりの規定投球回をクリアした事もあってか選んでいる。

 このSDIという数値がどこまで守備の評価を表しているのか分からないが、今から考えると田中にとっても、“ついていなかった”投票結果だったと言える。 (蛭間 豊章=ベースボール・アナリスト)

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