駒大、3大駅伝最多22勝 令和でも「常勝軍団」

ガッツポーズでゴールテープを切る駒大・田沢(カメラ・渡辺 了文)
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学生3大駅伝優勝回数5傑
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全日本大学駅伝順位変動上位5校
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◆秩父宮賜杯 第52回全日本大学駅伝(1日、名古屋市熱田神宮西門前~三重・伊勢市伊勢神宮内宮宇治橋前=8区間106・8キロ)

 10月の出雲駅伝がコロナ禍で中止され、学生3大駅伝の今季初戦となった大会は、駒大が5時間11分8秒の大会新で6年ぶり13度目の優勝を果たし、学生3大駅伝単独最多となる22勝目を挙げた。最終8区までトップ争いはもつれたが、終盤でエース田沢廉(2年)が鮮やかなスパートをかけ、前回王者・東海大の名取燎太(4年)を23秒差で振り切ってMVPを獲得した。前回の箱根駅伝を制した青学大は4位。4つの区間新が生まれ、そのうち3つは1区の三浦龍司(順大1年)ら1年生がマークするなど、ルーキーの活躍も光った。

 ここだ。天性の勝負勘がそう告げていた。残り1・3キロ地点。田沢は並走する名取からスッと1歩前に出た。「計画性があったわけではないんですが、何となく」。伊勢路を駆けて105・5キロ。駒大が初めてトップに立った瞬間、もう勝負は決した。一気にストライドが伸び、リズムも上がる。「不意に仕掛けて、『えっ』と思わせたかった。最後は気持ちよく上げていけた」と雄たけびを上げながらゴールに飛び込んだ。

 レース前から、「3強」と目されていた前回箱根王者・青学大と同2位・東海大、そして駒大。東海大は6区で、青学大は7区で一時首位に立つも、途中区間で何度かブレーキ。一方、駒大は大崩れせずにタスキをつないでいた。田沢に少しでも早く―。駒大の7区までの選手たちは苦しくなっても、エースへの信頼で粘りの走りを見せた。

 8区の青学大・吉田圭太(4年)がトップでタスキを受けた39秒後に名取がスタート。そして、その2秒後に田沢。「本当はがんがんトップを追いたかった。でも、優勝するための走りは、並走して勝ち切ること」。大きく遅れていた場合、近づくのに体力を消耗するが、2秒であれば最小限で済む。仲間たちの思いに、自分の役割を全うすることで応えた。

 「平成の常勝軍団」と呼ばれた駒大は、学生3大駅伝単独最多となる22勝目。そのうち13度が全日本だが、前回Vからは6年の間が空いていた。大八木弘明監督(62)は「どうしても勝ちたかった。私自身も本気になって取り組んだ」と“令和1勝目”を期していた。前日練習で顔を合わせた東洋大・酒井俊幸監督(44)が「口数が少なかった。あれは、本気で狙っている時の大八木さん」と振り返ったほど。レース後は目に光るものも見えた名将は、朝練習には自ら自転車で並走するなど、新たな時代になっても熱意は衰えない。

 残るは箱根路。MVPを獲得した田沢は新春に向け「どこでも区間賞、区間新記録が目標。将来は中村匠吾さんのような選手になりたい」とOBで東京五輪マラソン代表の名を挙げた。名将も「3番以上ですね。『令和の常勝軍団』を作りたい」と掲げた。伝統の藤色のタスキは、さらなる輝きを求めている。(太田 涼)

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