阪神が7月に国内フリーエージェント(FA)権を取得した中日・大野雄大投手(32)の獲得調査を行っていることが30日、球界関係者の話で分かった。15年連続V逸となったチームにおいて投手陣の立て直しは急務。球界NO1サウスポーが宣言した場合に備え、動向を注視する。
今季の先発陣は西勇が11勝を挙げているものの、高橋が左肩痛で出遅れ、来季も1年間通してローテを担えるかは不透明。さらに、左腕は京都出身で元阪神ファン。球団は電鉄本社にも予算面でのバックアップの了承を得るなど準備を進めていく。
一方、中日は4年総額10億円超の条件を提示して引き留めを検討していることが分かった。この日、9年連続V逸が決定。45回連続無失点の球団記録を樹立し、球団19年ぶりのシーズン5完封も達成。最優秀防御率、奪三振の2冠も射程圏の左腕を全力で慰留する。
単年契約の今季年俸は1億3000万円(推定)。球団幹部は「本社と球団は一体。(資金面で協力を)お願いしたい。球団ができる最大限の誠意は見せないと」と話した。