ブームさらに広がる「鉄印帳」、どう楽しむべきか

紺色以外のカラーも発売される鉄印帳
紺色以外のカラーも発売される鉄印帳
くま川鉄道の鉄印と鉄印帳を手にする同社の永江友二社長
くま川鉄道の鉄印と鉄印帳を手にする同社の永江友二社長

 先月、本紙でも取り上げた「鉄印帳」が、想像以上に注目を集め続けている。元々は、記者自身が「乗り鉄」であることからその存在を知り、紙面でも取り上げたものだったが、先日はNHKでもかなりの時間を割いて特集されているのを見て驚いた。

 念のため説明すると、「鉄印帳」は「第三セクター鉄道等協議会」に参加している40社が参加。まず専用の鉄印帳を購入し、各路線の特定の駅でカードやスタンプ形式の各社オリジナルの「鉄印」をもらって集めるという仕組みだ。

 ただ、話題になるのと同時に当然のごとく出てくるのが、それに便乗しようとする人たち。ネットのオークションサイトには、各地の鉄印や、それらを集めるために必要な鉄印帳が多数出品されている。

 モデルとした御朱印でも同様の事例が見受けられることから、鉄印帳では少しでもその”被害”を防ぐための対策が取られた。鉄印帳を提示しなければ鉄印をもらえないことや、当該鉄道のきっぷを見せることなどだ。それでも、出品は後を絶たない。

 元々、寺社を訪問して納経をした証としてもらった御朱印ほどかしこまったものではないものの、鉄印帳は当該路線の支援と、路線沿線の地域振興が目的。現地を訪れなければ意味がないという意味では同じだ。記者自身、収集癖は他の人と比べてある方だと思っているが、それでも「行かずに集める」ことには何の魅力も感じないし、たとえそれで全部を集めたとしても達成感を得ることはできないだろう。

 と、こんなことをいくら強調しても、出品している人には全く届かないことも分かっている。ならば、買う側が手を出さなければいいだけのこと。一時、品不足だった鉄印帳も、最近ではだいぶ余裕が出てきたようで、現地に行って「帳面が無い!」と困ることも少なくなってきている。

 記者は現在、40社のうち8社の鉄印を手にした。いただく際に話を聞くと、どの人も「『どこから来たんですか?』などと聞くことが、お客さんとの会話のきっかけになるし、話していて楽しい」と笑顔を見せる。長崎県の松浦鉄道では、日本最西端駅であるたびら平戸口駅で鉄印をいただいたが、係の方が「前にこの駅がテレビで取り上げられたんですよ~」と、自分のスマートフォンに保存してある映像を見せてくれた。これこそが、だいご味だと思う。

 今後も、様々なメディアなどで「鉄印帳」が話題になることがあるだろう。でも、その時に「集めたことがスゴイ」のではなく、「何のために鉄印があるのか」『どう楽しむのか」を伝えることが必要だろうし、記者自身もその点を発信していきたいと考えている。(記者コラム・高柳 哲人)

紺色以外のカラーも発売される鉄印帳
くま川鉄道の鉄印と鉄印帳を手にする同社の永江友二社長
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