14年世界柔道女王の宇高菜絵、監督兼選手初戦が「集大成」…コロナ禍国内再開初戦へ特別な思い

講道館杯を集大成の大会と位置付ける宇高菜絵(ブイ・テクノロジー提供)
講道館杯を集大成の大会と位置付ける宇高菜絵(ブイ・テクノロジー提供)

 柔道の講道館杯全日本体重別選手権が31日、千葉ポートアリーナで開幕する。東京五輪代表13人は出場しないが、新型コロナ感染拡大後、初の全国大会。2014年世界選手権女子57キロ級で金メダルを獲得した宇高菜絵(35)=ブイ・テクノロジー=がこのほどスポーツ報知のオンライン取材に応じ、国内再開初戦への特別な思いを明かした。

 宇高は4月に創部した柔道部で選手兼監督として活動している。精密機器メーカーのブイ・テクノロジー(横浜市)から昨春、監督就任の打診を受け「自分でチームをつくっていけるところに魅力を感じた」。半年間の熟考の末、13年間在籍したコマツを退社した。部員は自身1人だけ。ゼロからの挑戦に立ちはだかったのがコロナ禍だった。

 4月、初陣となるはずの全日本選抜体重別選手権は延期され、実業団の大会も中止。監督としてもスカウト活動ができない状況が続いた。6歳で柔道を始めて30年目。選手として今年を区切りと考えていた。試合再開を信じ、拠点を置く地元・愛媛で近隣の山や宇和島城に続く石段を走り込んだ。6月に段階的に稽古が再開できるようになってからは、高校時代に通った道場で中学生や指導者と組み合った。

 今大会は新生柔道部の「デビュー戦」であり、自身の「集大成」の舞台だ。「いいスタートが切れるように1試合でも多く畳に上がって、自分の柔道を見てもらいたい思いが強い。悔いのないように30年の集大成を出し切りたい」。逆境の中で、未来を切り開く一歩を踏み出す。(林 直史)

 ◆宇高 菜絵(うだか・なえ)1985年3月6日、愛媛・西条市生まれ。35歳。6歳から柔道を始め、宇和島東高、愛媛女短大から編入で帝京大に進み、実業団のコマツに入社。今年からブイ・テクノロジーで選手兼監督。全日本選抜体重別選手権は4度制覇。世界選手権は2010年が3回戦敗退、14年は優勝。17年は男女混合団体戦で優勝。得意技は大外刈り。161センチ。

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