【高校サッカー】札幌大谷「最高の舞台で最高の仲間と」5年ぶりV

5年ぶりの優勝に歓喜する札幌大谷
5年ぶりの優勝に歓喜する札幌大谷

◆サッカー全国高校選手権北海道大会 ▽決勝 札幌大谷1―0旭川実(25日、札幌厚別公園競技場)

 決勝で札幌大谷が旭川実を1―0で破り、5年ぶりの優勝を飾った。後半18分、MF鈴木浩人(3年)が右足で決めた20メートル弾の1点を守り抜き、3度目の選手権切符を勝ち取った。コロナ禍で練習ができない中、自主トレメニューに目標を設定して成長度合を図る一方、親に感謝の手紙を書かせるなど精神面の成長も促してきた。結束力に欠けていたチームが変化を遂げ、北海道の頂点に返り咲いた。

 勝利の瞬間、札幌大谷イレブンは絶叫し、涙も流しながら両腕を青空に突き上げた。1点を守り抜いての5年ぶりV。伊東涼哉主将は「色んな人の支えを実感できた。関わった人たちに感謝したい」と皆の思いを代弁し、喜びを噛みしめた。

 最後の全国出場は2年前の高校総体。伊東主将と決勝点の鈴木以外、大舞台の経験はない。田部学監督(44)は「緊張が不安になると仲間に頼り過ぎ、自分の良さを出せなくなる。ある程度の緊張感にするバランスを考えてきた」と話した。ブランクを埋めるべく、様々な試みを行ってきた。

 コロナ禍で練習できない間、自主トレメニューにも目標を設定。2週間ごとの測定値から、どこまで真摯に取り組んでいるか見極め、LINEグループでトップ、Bチームなど5つに分け、奮起を促した。田部監督は午前4時半に起き「本当なら今日はプリンスリーグの2戦目だった」など毎日メッセージを送り、サッカーに対する気持ちを持続させた。一方で家族へ感謝の手紙を書かせ、料理を作らせもした。伊東主将が「当たり前が当たり前じゃないと感じた」と言うように、人としての成長も図ってきた。

 決勝前、指揮官は今大会のゴール映像を見せた後、1つの言葉を送った。「最高の舞台で最高の攻撃と最高の守備、最高の切り替えをしよう。最高の仲間と」。田部監督は「順番1つで捉え方は変わる。一番言いたかったのは切り替えだが、辛いことを最初に言うのではなく、盛り上がる所で言った方が選手も『そうだ』となる」と説明した。意図は選手に伝わり、ボールを奪われても奪い返し続けた。

 田部監督が「最初はチームとしてまとまっていなかった」と振り返る集団が、練習から「合わせる」という言葉を頻発するようになっていった。困難な状況下も日々前向きに取り組んだ成果が、この日、最高の結果となった。(砂田 秀人)

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