春風亭一之輔、「落語一之輔」でネタおろしに挑む理由 師匠・一朝との親子会も

春風亭一之輔
春風亭一之輔

 落語家・春風亭一之輔(42)が毎年10月に、よみうり大手町ホールで行っている「落語一之輔」が7年目を迎え、「2020 落語一之輔 三昼夜」(25~27日)を開催する。

 2014年の「一夜」から、毎年1日ずつ公演日を増やし18年は「五夜」。特徴は毎公演、ネタおろし(初演)を行うことでここまで15演目が「落語一之輔」で生まれていた。昨年の「七夜」はネタおろしはしなかったが、今年は3日間の夜の独演会でネタおろしを“復活”。これで持ちネタは218にもなるという。

 独演会で「ネタおろし」に挑戦することについて、取材会で一之輔は「はめられた。流れに身を任せているだけ」と笑いながら語るが、「(持ちネタが)200席を超えると、今までやっていなかった噺は、自分に向いていない噺で、やりたくない噺や好きじゃない噺ばかり」と解説。それでも「やってみると意外にはまるなというのがあって。それはこの会をやって気づいたことですね」と話す。得手不得手は誰にもあるが、自分で限界を決めずに挑戦を続ける潔さを感じた。

 そんな一之輔の師匠・春風亭一朝(69)は寄席の浅い出番でもトリでも、与えられた場所での仕事をキッチリとこなし、なおかつ光る“必殺仕事人”のような落語家で、2019年度の芸術選奨・文部科学大臣賞を受賞した。7月の受賞記念の三越落語会では「受賞がきっかけになって、しばらくやっていない噺をやりだした。普段はいつもやってる噺ばっかりでだんだん無精になるけれど、やらなきゃダメだという気にさせられた。弟子も『こんな噺あるんですか』ってビックリしていますよ」とほほえみながら語っていた。一朝は「若い時に覚えた噺は何十年たってもすぐ出てくる」と話し、師匠の5代目・春風亭柳朝さんの教えを明かした。「『若いうちに何でもいいから稽古しろよ。ウチにくる暇があったら稽古しろよ』と良く言っていましたよ。コレなんだなと思いました」

 師匠から弟子に代々、脈々と受け継がれるのは噺だけでなく、生き様や落語と向き合う覚悟なのかもしれない。今回の「三昼夜」では27日の昼に「一朝・一之輔親子会」が組まれている。一之輔は師匠・一朝について「ウチの師匠の大きさですね。ボクみたいなぞんざいな弟子を怒りもせず…」と語る。独演会とはまた違った一之輔を堪能できるかもしれない。(記者コラム・高柳 義人)

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