春風亭昇太、「柳昇」襲名の可能性は? 一門集結の生誕百年記念公演

「春風亭柳昇生誕百年記念公演」で「日照権」を口演する春風亭昇太
「春風亭柳昇生誕百年記念公演」で「日照権」を口演する春風亭昇太

 2003年に82歳で亡くなった春風亭柳昇さんの一門が18日、東京・武蔵野公会堂で「春風亭柳昇生誕百年記念公演」を開催。昔昔亭桃太郎(75)、瀧川鯉昇(67)、春風亭昇太(60)ら直弟子からひ孫弟子までが集まり、柳昇さんの100歳の誕生日を祝った。

 出演者がそれぞれ柳昇さんの思い出を語る中、昇太が「すごい優しい師匠で、すごいかわいがってもらった。ボク、かわいかったんで…」と笑わせながら、マクラで話したエピソードにジーンときた。

 前座の頃、落語会の手伝いで師匠のなじみの店に、ポスターやチケットを置いてもらい、回収するのが弟子の仕事だった。昇太が高円寺の店に行くたびに、カウンターにビールとおつまみが出てきて、ご主人から「飲んでいきなさい」と勧められたという。その後、何十年もたち、師匠も亡くなり、ふと高円寺を訪れてその店に顔を出すと、若い頃と同じようにビールが出てきた。

 不思議に思う昇太に、ご主人は、『若い奴が来たときに飲ませてあげて』と柳昇さんからお金を預かっていたことを明かし、「まだそのお金が残っているから」と説明したという。現代の人情噺のような展開に柳昇さんの人柄が分かり、心が温かくなった。

 昇太は柳昇さんが創作した「日照権」に挑戦。昇太が師匠のネタを口演するのは初めてで「難しい。ウチの師匠のネタは自分用に書いていて、呪文みたいになる。なるべく離れようと思ってやったけど、似ちゃう。似ているようじゃダメですね」といいながらも爆笑を誘っていた。

 気になるのは「柳昇」の名跡。昇太は「いい人がいたら継げばいいなと思うし…」と話しながら、自身の襲名の可能性については「まだ考えていないというか…。昇太という名前に愛着もあるし、宙に浮いている」と率直な思いを口にした。

 昇太は「柳昇一門は全員がやり方が違うけれど、師匠の精神はみんな持っている。師匠の何とも言えない落語家が持っていない空気が好きな人の集まりなんで、やり方は違ってもみんな柳昇の間というか形は持っている」と言う。亡くなって17年がたつ。いつの日か、寄席に「柳昇」の看板が復活する日を心待ちにしている。 (記者コラム・高柳 義人)

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