◆JERAセ・リーグ 阪神2―0広島(21日・甲子園)
広島は3安打完封負けで2年連続のV逸が決まった。佐々岡監督の「我々はひとつずつ集中してやるだけです」という言葉が秋風の甲子園にむなしく響いた。
18年まで3連覇したかつての王者が、今季は65試合目にして自力優勝の可能性が消滅していた。大瀬良が右肘の手術を行い、左腕エースだったジョンソンは1勝も挙げられず。さらには野村が16日に血栓症除去の手術を行うなど、先発の軸と想定した3投手の離脱が大きな痛手となった。
松田オーナーは、緒方氏ら過去に任命した監督同様、佐々岡監督にも長期政権での立て直しを任せる青写真を描いており、単年契約の指揮官に続投を要請する可能性が高い。2年連続のBクラスが現実味を帯び「最低でも優勝争いをしてもらってAクラスに」という総帥の願いはかなわなそうだが、就任2年目以降も着実に再建をゆだねていくことになる。(坂口 愛澄)