日本人初! プロランナー福田穣が世界記録保持者・キプチョゲ擁する「NNランニングチーム」加入

チームメートとなる3月の東京マラソン2位のバシル・アブディ(右)と肩を組む福田穣
チームメートとなる3月の東京マラソン2位のバシル・アブディ(右)と肩を組む福田穣

 2019年福岡国際マラソン3位でプロランナーの福田穣(29)が19日、都内で世界最高峰の長距離チーム「NNランニングチーム(NN)」と日本人で初めて契約を結ぶことを発表した。男子選手としてはアジア人初。世界記録保持者で昨年10月に非公認ながら1時間59分40秒と人類で初めて2時間の壁を破ったエリウド・キプチョゲ(35)=ケニア=らが所属する最強集団で24年パリ五輪を目指す。

 真っ白いジャージーにオレンジのロゴ。世界でも選ばれた猛者しか着ることができない戦闘服に、日本人で初めて袖を通すことを許された福田は「憧れていたチーム。今の概念をぶち壊し、世界の頂点にいる選手たちと走ることを当たり前に感じられるようになりたい」と息巻く。キプチョゲをはじめ、3月の東京マラソンを2時間4分15秒で連覇したビルハヌ・レゲセ(エチオピア)や同2位のバシル・アブディ(ベルギー)らも所属。マラソン世界歴代1~3位がそろう異次元の世界に踏み出す。

 福田は実業団・西鉄を8月に退社し、プロ転向。2月の別府大分マラソン後に「NN」のスタッフに自ら売り込み、海外勢とのコネクションを持つ柳田主税氏(会社経営)らの後押しもあって加入が実現。コーチのバレンタイン氏からは「まるで川内優輝だな」と評価されるようにレース数が多く、スタミナには定評がある。特に走行距離は圧倒的で、「自家用車より走っています」というほどの練習の虫だ。

 一方、自己記録は2時間9分52秒と世界のエリートランナーには及ばない。スピードが課題であることは明白であるため「そこを伸びしろととらえ、練習メニューもまずは個別に組んでもらう予定です」と身の丈に合ったスタートラインから少しずつ階段を上る。

 今後はケニア・キプタガット(標高約2000メートル)にあるチームキャンプなどを拠点に練習し、世界を駆けるつもり。「ケニアと日本を半々で行き来しながら活動したい」と全てがマラソン中心の生活に。「NN」デビュー戦は12月の福岡国際マラソンを予定。日本マラソン界を変える可能性を秘めた福田の挑戦から目が離せない。

 ◆主なNN所属選手(カッコ内の数字は世界歴代順位)

【マラソン】

 ▽E・キプチョゲ(ケニア)2時間1分39秒(1)

 ▽K・ベケレ(エチオピア)2・1・41(2)

 ▽B・レゲセ(エチオピア)2・2・48(3)

 ▽ムール・ワシフン(エチオピア)2・3・16(8)

 ▽B・アブディ(ベルギー)2・4・49(42)

【ハーフマラソン】

 ▽G・カムウォロ(ケニア)58分1秒(1)

 ▽J・ワンダース(スイス)59・13(48)

【1万メートル】

 ▽J・チェプテゲイ(ウガンダ)26分11秒00(1)

 ◆福田 穣(ふくだ・じょう)1990年12月31日、熊本・玉名生まれ。29歳。玉名中で陸上を始め、名門の福岡・大牟田高へ。3年時に全国高校駅伝6区5位。国士舘大に進むと、箱根駅伝では3年時1区15位。卒業後は実業団・八千代工業、16年に西鉄へ移籍。18年福岡国際で2時間10分54秒をマークして7位に入り、MGC出場権を獲得。19年9月のMGC本戦では22位。家族は妻と長男。166センチ、51キロ。

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